メンタルチェックに生かせ。動画で感情分析する仕組み
オーイーシー(大分市、加藤健社長、097・537・1212)は、動画を撮影して従業員のメンタルをチェックするクラウドサービスを始めた。インターネットを使い顔を撮影し、感情を可視化する。所要時間3分程で手軽に検査できる。人材の見守りや検査費用の負担に悩む事業者に利用を呼びかける。
沖電気工業の動画撮影技術を活用して製品化した。顔から発している微振動を捉えて攻撃性、緊張度などを把握する。
毎日の出勤前、休み明けや繁忙期の後などに撮影してもらい、前回の検査結果と比較して感情の変化を把握する。労務管理やセルフチェックに活用できる。サービス価格はユーザー1人当たり年間1000円。
ウェブ上で簡単なアンケートを実施した後、パソコンに付属したカメラなどで人物の正面画像を撮影する。アンケート結果による評価のほか、感情分布チャート、精神的流動性チャートなどで診断結果が表示できる。
従業員50人以上の事業者は法令により「ストレスチェック」が義務化されている。検査の機会が年1回程度にとどまる事例もあり、その有効性などが課題だった。
オーイーシーはシステム開発などが主業務。野崎浩司執行役員は「今後数年間で5000ユーザーを目指したい」とサービスの広がりに意欲を見せた。
日刊工業新聞2020年10月5日