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アイシン精機が自動運転バスの実証に参画、乗客の転倒リスクを判定する技術とは?

大津市と京阪バスのプロジェクトで
アイシン精機が自動運転バスの実証に参画、乗客の転倒リスクを判定する技術とは?

転倒リスク通知のイメージ(車掌用モニター画面)

アイシン精機は、大津市と京阪バス(京都市南区)の自動運転バスに関する実証実験に参画する。大津駅からびわ湖大津プリンスホテルを結ぶ湖岸ルートを走る中型自動運転バスで、車内カメラで乗客の身体能力を推定。転倒リスクが高い乗客を車掌へ通知するシステムの有効性や地域でのサービスの受容性などを検証する。

産業技術総合研究所が国から受託した「中型自動運転バス実証実験事業」で、大津市と京阪バスがバス運行事業者に選定された。27日まで実施する。転倒リスク通知システムは、画像認識技術を応用したアイシン独自の「身体能力推定技術」と、アジラ(東京都町田市)の人体骨格から同一乗客をトラッキングする技術を組み合わせた。

乗客が乗り込む際の特定の動作特徴を数値化し、転倒リスクを判定する。乗車時に不安を持つ高齢者や障がい者らが安心して乗車できる自動運転バスの普及につなげる。

身体能力データに基づき、乗客に合った地域イベント情報の提供など地域活性化につなげるための基礎データも収集する。

日刊工業新聞2020年9月4日

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