「ここまでの性能はいらない」と言われた空気清浄機に起きたコロナ禍の逆転劇
ジーニアルライト(浜松市中区、下北良社長、053・456・3630)の空気清浄機「GLバイオミクロンサークルPRO=写真」の販売が急増している。高性能を売りに2019年2月に発売したものの「ここまでの性能はいらない」など反応はイマイチ。それが新型コロナウイルス感染拡大を受けて病院などに一気に売れ出し、20年2―7月に200施設に納入した。
空気清浄能力の高い「HEPAフィルター」と多孔質活性炭を複合化したフィルター構造で集塵。光触媒ユニットでウイルスを不活化する。ネコ腸コロナウイルスを使った実験では、30畳の空間でウイルスの99・9%を不活化したという。
価格は非公表としているが高性能な分、高め。発売後1年間の販売台数は、わずか約40台と鳴かず飛ばずだったが新型コロナ感染拡大以降、注文が殺到した。下北社長は「多くの人に使ってもらいたい」とアピールする。
日刊工業新聞2020年8月24日