東京の5つのエリアを「3D化」、災害対策や渋滞予測に役立てる
東京都は地下インフラや地上設備などの図面を基に3D都市モデルを作製し、災害対策や渋滞予測に役立てる。都庁近くの新宿区西新宿エリアを筆頭に都内5エリアを対象に3Dモデルを作製。インターネット上で公開する。モデルによりバーチャルに災害時の避難や交通渋滞などのシミュレーションも行い政策の立案や実施に活用。社会課題の解決や都民の快適さ・便利さの向上に役立てる。
2019年に策定した「TOKYO Data Highway基本戦略」の一環。都は地中の配管など地中、地上のインフラや設備の図面など大量のデータを所有している。これらを3Dモデル・マップにして統合的、立体的に見られ、シミュレーションもできるようにする。
西新宿のほか、東京都立大学のある八王子市南大沢、都心部、湾岸部、島しょ部の5エリアが対象。特に西新宿には第5世代通信(5G)アンテナにサイネージなどを備えた「スマートポール」を街中に設置、運用を始めるなど5Gがいち早く普及する先進エリアにしている。
また、3D化に加えて「交通量のデータを乗せると時間軸が生まれ4D化できる」(宮坂学副知事)と見ている。
日刊工業新聞2020年8月3日