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いつになる?ファミマとユニーの統合発表

「GMSと結婚する」(ファミマ首脳)というが難しさを物語る統合協議の延長
いつになる?ファミマとユニーの統合発表

ファミマはM&Aに積極的(今年3月の両社長の会見)

 ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングスが2016年9月に経営統合する方針を発表してから約7カ月。8月中に基本合意予定だったが、現在も協議を継続中だ。ローソンもスリーエフとの資本業務提携の基本合意に手間取っており、再編交渉の難しさを示している。

 「前向きな議論が必要だとして基本合意を延期したが、今は順調」。2日の決算会見で佐古則男ユニーGHD社長はこう強調し、10月末までに合意する方針を示した。ネックとされているのが苦戦している総合スーパー(GMS)事業だ。ファミマの上田準二会長は「我々はGMSと〝結婚〟する」として切り離し観測や不採算店舗の閉鎖を迫ったとの見方を否定するが、明るい見通しとはいえない。

 ファミマは1日に完全子会社化したココストア店舗については、約1年掛けてファミマに切り替える。サークルKサンクスの店舗についても、ファミマブランドに統一する案が有力だ。ファミマ店舗が地域に乱立する事態になった場合、店舗オーナーの理解を得られるのか課題は残る。

 ローソンはスリーエフと9月中に資本業務提携に基本合意する予定だったが、細部を詰め切れず協議を継続している。セブン―イレブン・ジャパン追撃を狙い、大手2社が仕掛けた幸せな〝結婚〟への道のりは、まだ不透明だ。
(文=江上佑美子)


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日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
大型再編ですから協議も複雑になっているとみられます。店舗のリストラや、看板など課題は少なくないとみられます。しかし、実現すればやはり流通業界の再編に火がつくのは確かでしょうね。

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