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コニカミノルタが投入する印刷システムの最上位機種、AIが担う役割

コニカミノルタが投入する印刷システムの最上位機種、AIが担う役割

17日に日本で発売する「アキュリオプレスC14000」

コニカミノルタは、商業・産業用デジタル印刷システムのカラー最上位機種「アキュリオプレスC14000」「同C12000」を17日に日本で発売する。従来機に比べて出力速度がA4サイズで約4割向上したほか、人工知能(AI)が用紙の特徴を自動判定する機能を搭載。1日当たりの作業時間を同3割削減できる。同機種投入に伴い、上位モデルの営業・サービス担当者を2021年度までに5割増やす。2月に先行販売した欧米も含め、世界で年1000台以上の販売を目指す。

新機能では、紙を1枚通すことで、AIが用紙の重さと種類を自動判定するシステムを追加。標準搭載した約300種類の用紙プロファイルから候補を表示し、より簡単に印刷設定ができるようにした。名刺やカード、パンフレットといった印刷物の筋入れやカッティングを自動化する機能も搭載。後工程の作業時間も削減できる。

C14000の出力速度はA4サイズで毎分140ページと、従来機の同100ページに比べ高速化した。価格はC14000で4600万円(消費税抜き)、C12000で3800万円(同)。

新機種の投入に合わせ、営業体制も強化する。21年度までに商業・産業印刷の上位モデル向け営業・サービス人材を現状比約5割増の300人に増やす。16年に発売したインクジェットデジタル印刷機「アキュリオジェットKM―1」向けの営業・サービス人材200人を活用するとともに、新規採用と育成で、さらに100人を追加する。

欧米では2月に新機種を発売している。これまでの受注額は「目標よりも30%多い」(植村利隆プロフェッショナルプリント事業本部長)という。新型コロナウイルス感染拡大で対面の商談が難しくなる中、今後はウェブによるセミナー「ウェビナー」やテレビ会議システムを活用した商談で新機種の拡販を目指す。

日刊工業新聞2020年6月9日

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