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コロナ禍で倒産件数が5割減。どういうこと?

信用調査会社の帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)の2社は8日、5月の企業倒産件数をそれぞれ発表し、いずれも前年同月比5割減となった。前年同月を下回るのは9カ月ぶり。TDBは同55・6%減の288件で、TSRは同54・8%減の314件。新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言で、裁判官や弁護士が在宅勤務のため、法的手続きが滞ったことが大幅減の原因と2社とも分析する。

TDBは比較可能な2000年以降で最少。全7業種が前年同月を下回り、建設業、製造業、卸売業、不動産業は00年以降で最少。

TSRは300件台は66年1月の378件以来。全10産業中9産業が前年同月を下回った。サービス業他の内訳で、飲食は21件で前年同月を55件下回ったが、宿泊は10件で前年同月より6件増えた。

新型コロナ感染拡大の影響を受けた倒産件数(TDBは事業停止、TSRは弁護士一任・準備中を除く)は、TDBは62件、TSRは61件で、4月よりそれぞれ5件、10件少なかった。

6月は法的手続きの再開で、5月に滞った分が積み上がる可能性が高い。2社によると、足元では手続きは急激ではないが、徐々に増えている。政府の支援策の効果について、TSRは「経営が元々厳しい企業の倒産抑制にはならない」と分析する。

日刊工業新聞2020年6月10日

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