楽天がゴルフ場にドローンを飛ばす。狙いは?
楽天は国内のゴルフ場向けにドローン(飛行ロボット)が撮影した空撮映像を用いて天然芝の状況を把握するサービスを今秋にも始める。芝の生育状況を定期的にドローンで撮影することで、管理者による目視点検の負担を減らせる。ゴルフ場予約サイト「楽天GORA」の顧客網も活用して拡販する。利用料は未定だが、月額制を想定する。
米グリーンサイト・アグロノミクスのドローンとソフトウエアを活用。事前にプログラムしたルートに沿ってドローンを自動航行できる。浅見ゴルフ倶楽部(水戸市)に試験導入した。
ドローンには映像カメラと芝の表面温度を測る赤外線カメラのほか、芝による光の反射を基に生育差やゴルフカートによる損傷箇所を可視化する植生指標(NDVI)カメラを搭載した。芝の健康状態を把握することで、最適な薬剤や肥料の量、水の散布量を把握できる。
日本ゴルフ場経営者協会の調査によると、ゴルフ場の半数以上がコース管理担当社員不足または欠員状態と回答している。目視によるゴルフコース状況の確認に数時間かかる場合が多いという。
新サービスの導入により、ゴルフコース管理者が複数のコースを一括管理できるだけでなく、管理者の経験や勘に頼らずに業務品質を向上できるようになる。
日刊工業新聞2020年6月8日