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原発不明がん「オプジーボ」の有効性を確認

原発不明がん「オプジーボ」の有効性を確認

小野薬品工業のがん免疫治療薬「オプジーボ」

近畿大学医学部の林秀敏講師らは、最初に発生した場所が分からない原発不明がんで、がん免疫治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)の有効性を、世界で初めて医師主導治験で確認した。過去に抗がん剤の治療経験のある患者で、がんの面積が半分以下に縮小した奏効率は22・2%と有効性の目安である20%を上回った。効果が持続する期間も12・4カ月と従来治療法の約4―7カ月に比べ長かった。標準治療として期待できる。

治験では小野薬品工業から資金と無償治験薬の提供を受けた。全国10施設で抗がん剤治療歴のある患者45人と未治療11人の計56人が参加。治療歴のある患者が6カ月時点で悪化しなかった無増悪生存割合は32%を達成。未治療患者でも奏効率18・2%、無増悪生存割合27%と従来の化学療法と比べ有効だった。

原発不明がんは悪化しやすいため診断時には全身へ転移していることも多く、病態もさまざまで治療法開発が進んでいなかった。

日刊工業新聞2020年6月2日

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