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デザイナー、医療従事者、弁護士も参加…140人が集うマスク不足解消プロジェクト

クリエーターが立ち上げて約140人の有志が参加しマスク製造を目指すプロジェクト「みんマスファクトリー」は、6月上旬の本格稼働を目指してマスク生産ラインの整備や資金調達を始めた。場所、設備の確保や生産ノウハウ、材料調達などで企業や個人が連携。資金は協賛金やクラウドファンディングで募る計画で、専用サイトを立ち上げた。販売価格は1枚当たり80―100円を想定し、初月は月産25万枚が目標。

新型コロナウイルス感染症拡大によるマスク不足に対応し、製造業、デザイナー、医療従事者、弁護士や税理士らさまざまな経歴のメンバーが、オンラインチャットツールを活用してプロジェクトを進めている。生産機械や不織布の手配、設置場所の確保などはめどが立ち、5月中旬以降の試作開始を目指す。

生産ラインはSMT(群馬県伊勢崎市)が運営する開発支援施設「ものつくりアイディアセンター」(同)に整備する予定。クラレトレーディングで機能素材の技術開発に携わる秋庭英治氏の監修協力で使い捨て用の不織布マスクを製造し、マスクが不足している現場に供給する。

約850万円のマスク製造機をはじめ材料費、技術経費、配送費などは合計約4000万円を見込んでおり、現時点で3500万円以上を集めた。協賛金は1口10万円で募り、協賛者には専用サイトへのロゴ掲載やマスクの無償提供を行う。

照明デザインのTokyo Lighting Design(東京都目黒区)の矢野大輔代表社員がプロジェクトの代表を務める。同氏が新型コロナの影響で打撃を受けているクリエーターへ呼びかけ、4月上旬に始動した。

マスクの生産ラインを整備する「ものつくりアイディアセンター」
日刊工業新聞2020年5月11日

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