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発明大賞の受賞で「社員の士気上がる」

発明振興協会調べ。今年度の応募締め切り迫る
 信用度が高まり、社員の士気も向上―。日本発明振興協会(東京都渋谷区、原昭邦会長)が過去の発明大賞受賞者を対象にその効果などを聞いたアンケートによると、受賞から3年以内の例で「信用が高まった」という答えが複数回答で28%だった。「社内の士気が高まった」が同27%、「販売実績が上がった」が同17%。大賞が発明の功績をたたえるにとどまらず、企業のその後の業績向上などに効果があることを示している。

 アンケートは同大賞が昨年、40周年を迎えたのを機に、15年前から昨年度までの大賞受賞企業を対象に実施。有効回答数177件で回答率は45%だった。

 受賞から3年以内の例で、会社の変化については「拡大した」「やや大きくなった」との回答が計42%だった。受賞製品・技術の現状については56%が「主力」と回答。その比率は受賞から11―15年たっても40%と高く、受賞技術が企業の成長をけん引していることを物語っている。

 同大賞は1975年に創設。同協会と日刊工業新聞社の共催で、中堅・中小企業、ベンチャー、研究者・個人発明家らが生み出した独創的なアイデアと、それをもとにした特許、および商業的な成果に評価のポイントを置いている。41回となる今回の締め切りは9月30日(消印有効)。問い合わせ・応募書類請求・提出は同協会へ。

前回の大賞は静科(神奈川県厚木市)


日刊工業新聞2015年3月18日付


 日本発明振興協会(東京都渋谷区、原昭邦会長)は17日、日刊工業新聞社と共催で、「第40回(2014年度)発明大賞」の表彰式を、東京・元赤坂の明治記念館で行った。
 
 発明大賞本賞を受賞した静科(神奈川県厚木市)をはじめ、計20件を表彰した。静科の武紘一経営企画室長は通気性表面材(吸音材)の通気性を損なわないサンドイッチ構造による防音パネルの製造方法を発明。受賞者を代表して「ハニカム材をはさむ形で一方に吸音面材を、もう一方に遮音面材を接着して一体化させた。自在に加工でき、使い勝手がいい、受賞を機にさらに評価が高まる」と喜びを語った。
 
 また、同協会の原会長は「今回の受賞を機に次なる目標に向け、さらにチャレンジしてほしい」と受賞者らをたたえた。同賞は発明により科学技術の振興や産業の発展に寄与した中堅・中小企業、研究者、個人発明家に贈られる。今回は48件の応募があった。
日刊工業新聞2015年09月25日 科学技術・大学面
山口豪志
山口豪志 Yamaguchi Goushi Protostar Hong Kong 董事長
このような賞に参加することで、自社の強みや独自技術を社会に認知されるキッカケに使われればと思う。初期のベンチャーや中小企業の認知度の低さは死活問題なので、こういう外部のイベントをうまく使えるかどうかは大変にチャンスであると思う。

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