かわいいチョコ絵柄が簡単に!自販機のダミー缶成形加工技術を応用
常陽産業(埼玉県川口市、平井浩社長、048・281・5646)は、絵柄などをチョコレートに転写できる樹脂容器を開発した。自販機のダミー缶を作る真空熱成形加工技術を生かし、凹凸などでも絵柄を歪ませずに立体的に表現できる。「店で売られているようなチョコを簡単に作ることができる」(黒羽伸子専務)といい、ケーキ店などに売り出す計画。2021年7月期に同事業の売上高で1800万円を目指す。
容器は、板状の樹脂に平面のチョコレートを重ね、そのチョコにスクリーン印刷で絵柄や文字をつける。これを熱成形により立体化し、容器とする。主力事業の一つである飲料自動販売機の商品見本(ダミー缶)で培った熱成形加工技術を転用し、複雑な凹凸や側面もきれいに絵柄や文字を立体化できる。色は7色まで対応する。使用する際は、その容器に溶かしたチョコを流し込み、冷やすと絵柄や文字がチョコに転写される。
現在、印刷は人手に頼っているが効率化を進めるため、チョコレートインク用自動印刷機を開発している。また食品に関わる事業のため、環境整備にも着手する。同社は1990年設立。打ち抜き・真空成型加工、特殊印刷を手がける。
日刊工業新聞2020年3月10日