肥満改善効果アリ!?インドネシア産樹木「メリンジョ」の持つ力
健康増進や治療への応用に期待
熊本大学薬学部の研究チームは、インドネシア原産の樹木「メリンジョ」の種子抽出物が健康増進や肥満、糖尿病などを改善するメカニズムを解明した。抽出物が生体内のDsbA―L遺伝子の働きを高め、脂肪細胞から分泌される善玉物質アディポネクチンを活性化させるという。今後、メリンジョの種子抽出物に注目した健康増進や治療への応用が期待される。
ヒトとマウスに抽出物を経口摂取させ検証した。マウスに肥満や糖尿病症状の改善作用が見られた。ヒトでは、各個人が持つ同遺伝子の3種類の型によって改善効果の出やすさに違いがあった。
メリンジョはインドネシアなどで古くから食される。種子に含まれるポリフェノール類「グネチンC」という成分は近年注目されている。
成果は英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に掲載された。
日刊工業新聞2020年3月13日