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「休め休めのかけ声だけでは...」 後ろめたさを感じず職場を休む手法とは?

休め休めのかけ声だけでは、働き方改革は前進しない。実をあげるには工夫が要る。社員が休暇取得に“後ろめたさ”を感じる職場ではなおのことだ。

中堅スーパーのデライト(愛知県豊橋市)は、社内交流サイトで社員が休暇中の出来事などを共有している。「仕事も人生も思い切り楽しもう」をコンセプトに始まり、今では遊びの情報が9割を占める。年2回3連休をとれる制度もあり、取得率は100%という。

向洋電機土木(横浜市南区)は、テレワークや午前・午後休暇、短時間勤務など多様な働き方を実践している。電気工事業だが、社員の3分の1は女性。中には育児をしながら現場で働く女性もいる。

テレワーク導入で「最大の壁は中間管理職」と話すのは、日本テレワーク協会主任研究員の滝沢靖子さん。部下の顔が見えない管理は不安で、抵抗勢力になりやすい。向洋電機土木広報部長の横澤昌典さんも「働き方改革はボトムアップやトップダウンよりミドルアウトが肝」と指摘する。

若者の職場選びの基準が変わりつつある。給与の安定を求めつつも、自分の成長や働きがいをより重視する傾向にある。向洋電機土木の経営姿勢に共感し、就活に訪れる若者も少なくないそうだ。

日刊工業新聞2020年1月31日

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