ペダル踏み間違い事故が減らせるか?トヨタ、走行データ解析で新技術開発
トヨタ自動車は3日、ビッグデータ(大量データ)を活用し、ペダルの踏み間違いによる異常なアクセル操作を特定して、加速を自動で抑制する技術を開発したと発表した。踏み間違い事故発生時のアクセルペダルの踏まれ方と、実際の車両走行データを照合することで、踏み間違いの判定精度を高めた。今夏に発売する新型車から順次導入するとともに、後付けのペダル踏み間違い時加速抑制装置にも採用する。
現行の踏み間違い防止機能は、センサーで検知できる車や壁など障害物がある場合に対応している。新機能では、車載通信機(DCM)搭載のコネクテッドカー(つながる車)から収集した9000台分の走行データを解析した。
右折時や一時停止後など実際に急加速を必要とする状況を除くことで、異常なアクセル操作状況を特定。障害物がなくても加速を抑制する設定にした。葛巻清吾フェローは「他の自動車メーカーも含めて幅広く共有したい」としている。
加えて2021年11月以降に販売する新型車やモデルチェンジする車に、自動ブレーキの搭載が義務付けられることなどを受け、予防安全パッケージ「トヨタ・セーフティー・センス(TSS)」の次世代型を本年中に順次導入する計画。緊急時操舵(そうだ)支援機能などを付加する。
日刊工業新聞2月4日