建設ロボット開発、鹿島と竹中が手を組んだワケ
鹿島と竹中工務店は、ロボット施工、IoT(モノのインターネット)分野で技術連携すると発表した。「建設RX(ロボット変革)プロジェクト」チームを設置し、開発済み技術の相互利用を始めたほか、今後は機械遠隔操作や場内搬送管理システムを共同開発する。
各社で重複する建設ロボット開発の無駄をなくし、現場への普及を加速して建設業界の課題である生産性向上につなげる。同業他社の参加も拒まず、広く技術相互利用の道筋を示す。
両社は都内で会見し、竹中工務店の村上陸太執行役員は「大手5社と話し合い、鹿島さんとロボット施工で意見が一致した」と述べた。今月、基本合意書を結び、契約期間は2024年3月まで。問題がなければ39年3月まで延長する。24年4月に時間外労働の罰則付き上限規制が適用されるため、鹿島の伊藤仁常務執行役員は「24年3月までに可能な限り開発したい」と意欲をみせた。
同業他社の参加については「皆でやるのがよい」(村上執行役員)、「手を上げてくれる企業はウエルカム」(伊藤常務執行役員)と述べた。ただ、多くの企業が加わる場合は「開発スピードが遅くなる」(村上執行役員)との見方を示した。
日刊工業新聞2020年1月31日