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まるで金属!驚きの印刷技術は何に使う?

まるで金属!驚きの印刷技術は何に使う?

立体成形への対応を可能にし、メタルフェイス活用の幅を広げる

技光堂(東京都板橋区、佐野雅一社長、03・3962・2324)は、kenma(同新宿区)と共同で、光を透過する金属調印刷技術「METALFACE(メタルフェイス)」を活用した商品の開発・販売に乗り出した。両社によるBツーC(対消費者)向けオリジナル商品やさらに他社との共同開発を計画。透明樹脂素材に立体感のある金属のように見え、光を透過する印刷技術の特徴を生かし、販路拡大につなげる。

技光堂とkenmaはDNライティング(神奈川県平塚市)との照明器具、丸三タカギ(大阪市阿倍野区)との表札などの試作品を共同開発した。

香港・オンビックコーポレーションの「アニコン」ブランドによる腕時計も試作が進んでおり、BツーC向け第1弾として2020年をめどに発売する予定だ。

また、多様な素材への印刷や成形ができるようにメタルフェイスの技術を進化させた。耐候性や強度が高いアクリル樹脂やガラス素材に印刷できるようになった。技光堂の佐藤英則執行役員は「従来は平面印刷やPET樹脂やポリカーボネイトのみの対応だった。新技術で用途拡大につながる」と期待する。カラー印刷を組み合わせることで透過する光の色の種類も自由に組み合わせられる。

メタルフェイスは樹脂素材に印刷し、金属の質感やエンボス調の立体感を高精度に再現する。光を透過するほか、樹脂に印刷しても金属と異なり電波を通す。金属に比べ製造コストや環境負荷を抑えられる。

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