ヤマハ発がEV用モーター外販へ、高出力タイプを自動車メーカーに提案
ヤマハ発動機の日高祥博社長(写真)は静岡県磐田市内の本社で会見し、電気自動車(EV)用駆動モーターの外販に参入する方針を明らかにした。2020年2月に正式発表し、自動車メーカーなどへ提案を始める。
同社は電動スクーター向けモーターなどを内製するが、4輪車に搭載できる高出力モーターの開発は初めて。「大型2輪から車まで使えるよう知恵を出した」(日高社長)とし、自動車各社が内製する駆動モーターと差別化を図る。
開発したのは、トヨタ自動車から自動車エンジンの開発と生産を受託しているAM事業部。今後、車の電動化が進みエンジン関連業務の減少が予想されることから、動力に携わってきた技術と知見を応用し、独自のEV用モーターを完成した。
ヤマハ発は電動スクーターや電動アシスト自転車用のモーターを内製している。また一時期、4輪車事業への参入を検討した際、パワーユニットも開発していたが、新開発モーターは「これらの応用でない独自開発」(同)としている。自社の大型2輪への搭載のほか、国内外の自動車メーカーやEVベンチャーなどにも提案していく。
日刊工業新聞2019年12月23日