まいやん卒業!若月佑美にみる「乃木坂後」の新しい生き方
女優で乃木坂46元メンバーの若月佑美さん。アラブ首長国連邦(UAE)の大ヒットアニメ「フリージ」の日本語吹き替え版で声優に初挑戦したことがきっかけでドバイとの縁が生まれ、現地情報を独自の目線で発信している。2020年10月に開幕するドバイ国際博覧会(万博)に出展する日本館のPRアンバサダーに就任したのを機に、現地の魅力と来たるべき2025年大阪・関西万博への期待を語ってもらった。
日本製品、技術の活躍に感動
―今年だけでも2回も現地取材に行ったそうですね。
「世界一の超高層ビル『ブルジュ・ハリファ』や噴水ショー、ドバイモールなどに行きました。最も印象に残ったのはドバイアクアリウム&アンダーウォーター・ズーです。世界最大級の水槽のガラスが日本製で、『とても丈夫なのでぜひ使いたいと導入した』という話を知り、ドバイのシンボルに日本の技術が使われていることに感動しました」
「ほかにもカフェでコーヒーを淹れる器具に日本の陶器が使われていて、『これが一番いいんだよ』と教えてもらい、ドバイで日本製品の良さが評価されている様子を垣間見ることができました」
―国民性や文化についてはどんな印象を持ちましたか。
「とてもウェルカムな国だなと感じました。食べ物だけでもいろいろな国のお店がありますし、宗教上の理由で食べられないものがある方々にもきちんと配慮されています。また女性は肌の露出を控えた方がいいと聞いていましたが、実際にドバイに行ってみると観光客にそれを強要することはありませんでした。さまざまな文化を受け入れ、多様性を認めていてかっこいいなと思いました」
伝統と最先端が融合する
―アニメ「フリージ」で描かれているドバイと、実際に訪れたドバイとで違いは。
「フリージは昔の街並みを表現するなど旧ドバイを描いていましたが、実際には旧ドバイの良さも残しつつ最先端のものがたくさんありました。ですが伝統をしっかり残している部分もありました。例えばフリージでは伝統的なアラビアンコーヒーを飲む場面がたくさん出てきます。今のドバイにはたくさんの飲み物がありますが、そんな中でもウェルカムドリンクとして出してくれたのはアラビアンコーヒーでした。今のドバイは伝統と最先端が良い感じに混じり合っているなと感じました」
―そんなドバイで2020年10月に万博が開幕します。
「車で案内していただいたのですが、『一体どこまで会場なの』というくらいの規模の大きさに圧倒されました。この広大な会場にたくさんの国から素晴らしいものが集まることを想像すると、どれだけ素敵な場所になるのだろうと、一層楽しみになりました」
「日本館の建設予定場所も見せていただいたのですが、『会場内でも目立つところだよ』と現地の方に教えていただき嬉しくなりました。冒頭の水族館やカフェの話のように、現地のいろいろな職業の方に来場してもらって日本の技術や製品を知り、仕事に取り入れてほしいですね」
ー会場の周りは砂漠が広がっているとか。
「そうなんです。ビルの奥が砂漠、という日本では見られない光景だったのですが、ドバイはすごいスピードで開発が進んでいるので、万博開催時には街並みに変わっているかもしれませんね。4月に訪れた時、ショッピングモールが倍の広さになる予定と聞いたのですが、すでに大規模だったので『この倍!?』と驚きました」
ワクワクをつなげたい
―ドバイの次の万博は日本が舞台です。若月さんの世代は万博にどのようなイメージを持っているのでしょうか。
「すごく未来を感じますし、自分たちがこれからどうなっていくのかといったワクワクが味わえるのかな、と思っています。万博は過去の映像などで知るしかなかったのですが、来年はドバイ、5年後は大阪・関西万博と2回連続で訪れることができるチャンスがあるなんて楽しみです」
―万博は世界を知るきっかけになりますよね。万博を機に初めてドバイに行く人に、おすすめの楽しみ方を教えてください。
「しっかり文化を学んで行くことも大切かもしれませんが、単純に『映え』を狙って行くのも面白いのではないでしょうか。まずは興味を持ってもらって、そこから深く知ってもらえたらいいなと。本当に美しい画が撮れる場所がたくさんありますし、『映えスポット』にはハッシュタグが置いてあることもあるんですよ」
―日本ではなかなか食べられない、ドバイならではのグルメも魅力ですね。
「美容に良いとされる『デーツ』のドライフルーツやお菓子をいろいろなところで食べました。きっと女子は好きなんじゃないかなと思います。スイーツはもちろんおいしかったのですが、私の一押しは『フムス』です。ひよこ豆を使ったペーストなのですが、そのままでもおいしいし、パンにつけてもおいしいです。またラム肉を使った料理がたくさんあり、いろいろな食べ方があるのだなと知りました。こうした現地の最新事情をこれからも私なりに発信することで、万博を盛り上げるお手伝いができればと思います」
※会期中に参加国をたたえるナショナルデーのうち、日本の魅力や文化を発信する「ジャパンデー」の開催まであと1年。政府は若月さんらアンバサダーの発信力などを通じて開催機運を高めていくことにしている。