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温度で操作、表面の粘着性が変わるディスプレーがスゴい

阪大が開発

 大阪大学大学院情報科学研究科の伊藤雄一招聘(しょうへい)准教授らは、表面の一部の粘着性が変化するディスプレーを開発した(写真、阪大提供)。局所的な温度変化を制御することで、表面の粘着性も同時に制御できる。タッチパネルの表示で重要度に応じた粘着性の変化などで、情報提示がよりわかりやすくなる。目の不自由な人を誘導するタッチディスプレーや、映像と連動して臨場感を出す演出などに応用できる。

 開発したディスプレーは、温度によって粘着性が変化する特殊な高分子シートで表面を覆った。粘着性の変化するモジュールを整列して実装し、それぞれのモジュールの粘着性を3段階で制御する。

 粘着性シートは粘着力が急激に変化する温度があらかじめ設定されており、シートに与える温度をペルチェ素子によって変更。粘着性が変わる温度が40度Cのシートを使用し、使用者に痛みなどの不快感がない温度で変化できるようにした。

 映像情報に粘着を付加することで、視覚に加えて触覚でも情報を得られる。通常のディスプレーで表現が難しい情報を提示できる。

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