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インターバル制、フレックスタイム制など次々導入するクラレの改革

インターバル制、フレックスタイム制など次々導入するクラレの改革

クラレの「業務集中エリア」(大阪本社)

クラレは働き方改革を加速する。2020年度に勤務間インターバル制度と、時間単位での年次有給休暇制度を導入する。19年度中にフレックスタイム(自由勤務時間制)制度も始める。働きやすい環境を整えることで、社員が働きがいを実感できる環境づくりや生産性向上を目指す。

全社で始める勤務間インターバル制度では、終業から始業までに10時間以上の休息時間を設ける。従業員の健康維持やワークライフバランスの実現につなげる狙いだ。

20年4月を目標に時間単位の有休制度も導入する。半日単位での取得制度はあるが、より柔軟に活用できるようにする。通院や子どもの学校行事出席などでの利用を見込む。

フレックスタイム制度も始める。研究開発部門などでは裁量労働制度を採用しているが、長時間労働につながる場合があった。同部門などで導入し、効果を検証する。

15年に伊藤正明社長が働き方改革に取り組む方針を表明。18年には本社の管理職らを対象に在宅勤務制度を導入した。テレビ会議システムや電話がかかってこない個室「業務集中エリア」の設置など、インフラ整備による業務効率化も図っている。

長時間労働の是正に向け、4月には個々の社員が特定の1週間を定時退社する「ノー残業ウィーク」を本社で本格導入した。時間外労働が減った部署に対しては、減少した時間外労働手当分を賞与で還元する取り組みも4月の賞与支給時から始めた。

日刊工業新聞2019年11月8日

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