自動運転車ハッキングの新たな脆弱性明らかに
レーザーで人や障害物の偽信号を発生し、強制的に車を減速・停止
自動運転車についてのセキュリティーで、新しい脅威が浮上した。科学技術ニュースサイトのIEEEスペクトラムによれば、ネットワーク経由ではなく、自動運転車の屋根の上で周囲の状況をスキャニングするレーザースキャナー(ライダー=LIDAR)にレーザーでハッキングされる脆弱性があることがわかった。ハッキングされた自動運転車は減速したり、停止したまま動けなくなってしまうという。
この問題を発見し、特定のメーカー製のライダーを使って実証した米国のコンピューターセキュリティー研究者は、「自動運転車を開発するメーカーに対し、警鐘を鳴らすため」と主張する。完全自動運転車が実用化されるまでに、技術的な対応が必要になるかもしれない。
ライダーの脆弱性を指摘したのは、サイバーセキュリティー会社、米セキュリティーイノベーション(マサチューセッツ州)の主席サイエンティストを務めるジョナサン・ペティト氏。アイルランドにあるコーク・カレッジ大学で、コンピューターセキュリティーグループのリサーチフェロー時代に書いた論文で指摘した。
レーザーといっても、スポーツ競技などでときどき見かけるような、レーザーポインターを人間などに直接当てるやり方とは違う。レーザーポインターに自動運転車のライダーは反応しないという。
ペティト氏が試みたのは、市販のレーザーやパルス発振器を組み合わせ、わずか60ドルほどで組み上げた妨害装置。これを使って、車や壁、歩行者などの像とライダーが認識する偽の信号を自在に作り出し、自動運転車を錯覚させることができたとしている。近くに人や車がいると判断した自動運転車は減速し、さらにたくさんの障害物の信号をその周囲に発生させれば、実際の物体について検知不能状態に陥り、車は身動きができなくなってしまうという。
詳細については、11月10日からアムステルダムで開かれるコンピューターセキュリティー会議「ブラックハット・ヨーロッパ2015」でプレゼンする予定だ。
この問題を発見し、特定のメーカー製のライダーを使って実証した米国のコンピューターセキュリティー研究者は、「自動運転車を開発するメーカーに対し、警鐘を鳴らすため」と主張する。完全自動運転車が実用化されるまでに、技術的な対応が必要になるかもしれない。
ライダーの脆弱性を指摘したのは、サイバーセキュリティー会社、米セキュリティーイノベーション(マサチューセッツ州)の主席サイエンティストを務めるジョナサン・ペティト氏。アイルランドにあるコーク・カレッジ大学で、コンピューターセキュリティーグループのリサーチフェロー時代に書いた論文で指摘した。
レーザーといっても、スポーツ競技などでときどき見かけるような、レーザーポインターを人間などに直接当てるやり方とは違う。レーザーポインターに自動運転車のライダーは反応しないという。
ペティト氏が試みたのは、市販のレーザーやパルス発振器を組み合わせ、わずか60ドルほどで組み上げた妨害装置。これを使って、車や壁、歩行者などの像とライダーが認識する偽の信号を自在に作り出し、自動運転車を錯覚させることができたとしている。近くに人や車がいると判断した自動運転車は減速し、さらにたくさんの障害物の信号をその周囲に発生させれば、実際の物体について検知不能状態に陥り、車は身動きができなくなってしまうという。
詳細については、11月10日からアムステルダムで開かれるコンピューターセキュリティー会議「ブラックハット・ヨーロッパ2015」でプレゼンする予定だ。
ニュースイッチオリジナル