世界初、窒化ガリウムでEVが駆動した
名大、車載インバーター開発
名古屋大学の未来材料・システム研究所の天野浩教授らは、窒化ガリウム(GaN)のパワーデバイスを使用した車載トラクションインバーターを開発し、世界で初めて電気自動車(EV)を駆動させることに成功した。二酸化炭素(CO2)排出削減など、低炭素モビリティー社会の実現に寄与する。GaNインバーター搭載のコンセプトカー「All GaNビークル」を24日開幕の「第46回東京モーターショー」で展示する。
2014年に青色発光ダイオードの開発でノーベル物理学賞を受賞した天野教授は、GaNを基盤に、材料からデバイスまで幅広く研究している。
今回の開発ではGaNパワーデバイスを使用したことで、車全体の消費電力やCO2などがシリコンパワーデバイスのインバーターに比べて約20%以上の低減が期待できる。走行距離にも貢献する。
GaNは薄い膜で高い電圧をかけられることが特徴。スイッチングも高速だが、不安定になりやすいため従来は数百ワット程度しか扱えなかったが、制御回路を作ることで大電力を扱えるようにした。
GaNインバーターを搭載した車両は4人乗り。現在の最高速度は時速50キロメートル。年内にインバーターの出力を上げ、同100キロメートル程度を目指す。今後は装置の信頼性向上のほか、製造コスト削減などに取り組み、25年に実車への搭載を目指す。
2014年に青色発光ダイオードの開発でノーベル物理学賞を受賞した天野教授は、GaNを基盤に、材料からデバイスまで幅広く研究している。
今回の開発ではGaNパワーデバイスを使用したことで、車全体の消費電力やCO2などがシリコンパワーデバイスのインバーターに比べて約20%以上の低減が期待できる。走行距離にも貢献する。
GaNは薄い膜で高い電圧をかけられることが特徴。スイッチングも高速だが、不安定になりやすいため従来は数百ワット程度しか扱えなかったが、制御回路を作ることで大電力を扱えるようにした。
GaNインバーターを搭載した車両は4人乗り。現在の最高速度は時速50キロメートル。年内にインバーターの出力を上げ、同100キロメートル程度を目指す。今後は装置の信頼性向上のほか、製造コスト削減などに取り組み、25年に実車への搭載を目指す。
日刊工業新聞2019年10月24日