光で脳を刺激し、小型サルの腕を動かした
東京大学大学院医学系研究科の松崎政紀教授らは、小型のサル「コモン・マーモセット」の脳に光で刺激して腕を動かすことに成功した。異なった腕の動作が、脳の別々の領域で制御されている事が明らかになった。神経損傷後のリハビリテーションにおける運動野機能の変化やパーキンソン病などの運動失調の解明、新たな治療方法の開発などにつながる。成果は22日、米科学アカデミー紀要に掲載された。
手や足などを動かすために必要な脳の領域「大脳皮質運動野」は、体の各部位の動きをコントロールしている。そのため、運動野の特定の領域の神経活動を上昇させると、その領域に対応する体部位の運動を誘発することができる。しかし、ヒトに近い霊長類の脳の運動関連領域の活動を光刺激して手や足の動作を誘発することは、世界的に成功していなかった。
手や足などを動かすために必要な脳の領域「大脳皮質運動野」は、体の各部位の動きをコントロールしている。そのため、運動野の特定の領域の神経活動を上昇させると、その領域に対応する体部位の運動を誘発することができる。しかし、ヒトに近い霊長類の脳の運動関連領域の活動を光刺激して手や足の動作を誘発することは、世界的に成功していなかった。
日刊工業新聞2019年10月24日