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【今週のリケジョ】“一から創造”にやりがい

神鋼エンジニアリング&メンテナンス・川崎美里さん
 神鋼エンジニアリング&メンテナンスの川崎美里さん(31)は、電気制御技術者として製鉄所内の電気工事設計や施工監理を手がける。電気回路の知識習得に加え、現場での実戦経験を日々積んでいる。「付加価値を高められるよう思案しながら一から創造できる」ことにやりがいを感じている。

最終仕上げ、完工に達成感


 出身の松江工業高等専門学校では電子制御工学を専攻しました。女性の卒業生が神鋼エンジニアリング&メンテナンスに就職し、設備の新設・更新などスケールの大きな仕事で活躍している姿に憧れて入社を決めました。12年目の現在は、神鋼グループ以外の製鉄所で電気工事を担当しています。現場の作業者と細やかにコミュニケーションを取りながら信頼関係を結んでいます。

 電気工事は製鉄所建設で土木工事や機械の据え付けを経た最終工程に当たり、夜遅くまで現場で施工や検査をこなしたこともあります。納期に間に合うか不安になったこともありましたが、先輩から「終わらない工事はない」と励ましを受け、自信を持って取り組めるようになりました。完工した時の達成感は何物にも代えがたいです。

 18年に同業種で勤務する夫と結婚しました。仕事の悩みを打ち明けるとアドバイスしてくれる大切なパートナーです。結婚を機に上司と相談し、出張は近隣地区になるよう調整してもらえました。ライフイベントを迎えると長時間にわたる現場作業が困難になります。今後は事務所に軸足を置き、担当者の状況を把握しながら各人の負担を和らげる仕組みづくりに貢献したいと考えています。

 自宅がある姫路市は皮革産業が活発で、休日はレザークラフト製作で息抜きします。偶然趣味が同じ同僚がいるので、日々の会話も弾みます。(文=神戸・中野恵美子、写真=冨家邦裕)
日刊工業新聞2019年7月15日

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