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ミレニアル世代は広いバルコニーが欲しい!?

三井ホームが注文住宅を提案
 三井ホームが2000年代に社会人となった「ミレニアル世代」向けに提案する注文住宅「ルーカス」が存在感を高めている。4月25日の発売後1カ月間で、180組がモデルハウスを訪問。吉田晋也営業推進部長は「10連休中の来場も多く、想定を上回る方に興味をもっていただいた」と手応えを示す。

 社内外のミレニアル世代に対し、暮らしに対する価値観や欲しい設備などを調査。室内干しスペースや2カ所の洗面ボウルへのニーズが高いことや、幼少期は子ども部屋と主寝室を1部屋として使いたい、庭よりもリビングとつながる広いバルコニーが欲しいといった声を把握。これらを設計に反映した。

 まず、家族や来客が集うリビング空間を2階に配置。高性能な屋根断熱材を使った勾配天井で広い空間を確保したほか、外からの視線を遮るプライベートバルコニーで「縦横、内外に広がる伸びやかな暮らし」(同社)を演出した。洗濯機と乾燥機、室内物干しを集約し、家事の“時短”にも貢献する。

出典:日刊工業新聞2019年6月24日



4月就任した池田社長「住宅市場は規模縮小やニーズの多様化に直面」


《2月下旬に、三井不動産の菰田正信社長から打診を受けた》

「大きなやりがいを感じたが、住宅市場は規模縮小やニーズの多様化に直面している。不安も同居していた。新しい仕事には、常に期待と不安が入り交じる状態で挑んできた。そんな性格をよく知る家族は、社長就任を単純に喜んでくれた」

《三井不動産の住宅事業出身で、マンション用地の取得を長く手がけた。時間とともに価値を高める“経年優化”に重きを置く》

「地権者さんたちと話し合いを重ねて青写真を描き、街を仕上げる過程が魅力だった。貴重な経験を積むことができた。街づくりは建てたら終わりではなく、地権者や居住者、社会、当社にも貢献する『三方よし』が理想。どんな仕事にも、この姿勢で臨みたい」

《ツーバイフォー工法に磨きをかけ、三井不動産グループとの連携をけん引する》

「商品企画力や技術力、施工力を盤石にし、事業環境の変化に即した体制を整える。業務効率化も重要だ。その上で医療や教育といった用途に大規模木造建築を提案し、次のタネを育む。ツーバイフォーに加え、より適した工法との混構造技術を高める必要もあるかもしれない。グループの力を最大限引き出し、事業を成長させる」

《週末の仕事が“当たり前”だった住宅事業で過ごし、趣味が少ない。これから没頭できるものを探す計画》(文=堀田創平)
三井ホーム・池田明氏

【略歴】いけだ・あきら 85年(昭60)早大政経卒、同年三井不動産入社。15年執行役員、16年三井不動産レジデンシャル取締役常務執行役員、18年三井ホーム取締役専務執行役員。兵庫県出身、57歳。4月1日就任。
日刊工業新聞2019年5月28日

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