なぜ全席禁煙でトイレに灰皿?飛行機のトイレの謎
そこには安全上の理由があるのです
1992年、タバコの副流煙による健康被害と機内火災の予防を目的に、国際民間航空機関(ICAO)が飛行機の禁煙化を勧告しました。
日本では1992年から、厚生労働省が5月31日の世界禁煙デーから1週間を、禁煙週間として呼びかけています。国内の各航空会社では、禁煙ブームが後押しする形で機内禁煙化が始まりました。現在、国内の航空会社では、コックピットを含む全席が禁煙となっています。
では、「なぜ、未だに機内のトイレには灰皿があるのか」「灰皿があるとタバコを吸う人が出てくるのではないか」と思う方も多くいるはず。全席禁煙にするなら、機内からすべての灰皿は取り外すべきだと思いますよね。しかし、そこには安全上の理由があるのです。
航空法による灰皿設置の義務
2009年、ロンドンのヒースロー空港で、ある航空会社の飛行機が「灰皿が見当たらない」という理由で約25分離陸が遅れたことがありました。禁煙であるはずの飛行機が、灰皿が必要で離陸できないという、何とも奇妙なこの事態。
そこには、「全席禁煙であっても灰皿の設置は飛行機の義務」という航空法の厳しい規則があります。最新鋭機であるボーイング787型機のトイレにも灰皿が設置されているのは、そのためです。
機内のトイレは、一般的な水洗式とは違い吸引式のため、火のついたタバコを捨てると火災に繋がる恐れがあります。そのため、“万が一に備えて”灰皿を設置しているのであり、決してタバコを隠れて吸うためではありません。
もしもトイレで喫煙したら…
皆さんは、「安全阻害行為」という言葉を聞いたことはありますか? 安全阻害行為とは、いわゆる機内での迷惑行為のことで、法律によって禁止されています。禁止命令の対象となるのは8行為で、そのうちの1つがトイレでの喫煙です。禁止命令に従わない場合は、50万円以下の罰金が科せられることがあり、非常に重たい罪を背置うことになります。
飛行機で火災が発生すると、誰も助けに来てくれません。機内のトイレにある灰皿は、喫煙を許すものではなく、あくまでも皆さんの命を守る備えであり、航空法の歴史を安全上の観点から受け継いでいるものなのです。
日本では1992年から、厚生労働省が5月31日の世界禁煙デーから1週間を、禁煙週間として呼びかけています。国内の各航空会社では、禁煙ブームが後押しする形で機内禁煙化が始まりました。現在、国内の航空会社では、コックピットを含む全席が禁煙となっています。
では、「なぜ、未だに機内のトイレには灰皿があるのか」「灰皿があるとタバコを吸う人が出てくるのではないか」と思う方も多くいるはず。全席禁煙にするなら、機内からすべての灰皿は取り外すべきだと思いますよね。しかし、そこには安全上の理由があるのです。
航空法による灰皿設置の義務
2009年、ロンドンのヒースロー空港で、ある航空会社の飛行機が「灰皿が見当たらない」という理由で約25分離陸が遅れたことがありました。禁煙であるはずの飛行機が、灰皿が必要で離陸できないという、何とも奇妙なこの事態。
そこには、「全席禁煙であっても灰皿の設置は飛行機の義務」という航空法の厳しい規則があります。最新鋭機であるボーイング787型機のトイレにも灰皿が設置されているのは、そのためです。
機内のトイレは、一般的な水洗式とは違い吸引式のため、火のついたタバコを捨てると火災に繋がる恐れがあります。そのため、“万が一に備えて”灰皿を設置しているのであり、決してタバコを隠れて吸うためではありません。
もしもトイレで喫煙したら…
皆さんは、「安全阻害行為」という言葉を聞いたことはありますか? 安全阻害行為とは、いわゆる機内での迷惑行為のことで、法律によって禁止されています。禁止命令の対象となるのは8行為で、そのうちの1つがトイレでの喫煙です。禁止命令に従わない場合は、50万円以下の罰金が科せられることがあり、非常に重たい罪を背置うことになります。
飛行機で火災が発生すると、誰も助けに来てくれません。機内のトイレにある灰皿は、喫煙を許すものではなく、あくまでも皆さんの命を守る備えであり、航空法の歴史を安全上の観点から受け継いでいるものなのです。