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みずほ銀も三井住友銀がネットで事業マッチング、「信用力」生かす

新たな資金ニーズ創出
 みずほ銀行、三井住友銀行の両行は、インターネットを通じたビジネスマッチング支援を強化する。みずほ銀は既存の情報発信サイトにマッチング機能を追加。三井住友銀は企業のビジネス創出を後押しする専用サイト「ビズ・クリエイト(Biz―Create)」を開設する。両行はマッチングで生まれた事業から新たな資金ニーズを創出し、融資拡大などを目指す。

 両行のビジネスマッチングサイトはともに会員制。みずほ銀は、地域経済に関する情報などを発信するサイト「ミズホ・メンバーシップワン(MIZUHO Membership One)」にマッチング機能を付加し、27日にサービス提供を始めた。

 同サイトに会員企業の製品や技術などビジネスニーズを掲載。要望に対応できる企業が同行を通じて相手先にコンタクトし、双方が交流を深めることで、新たなビジネス創出につなげる仕組み。同行は早期に成功事例を積み上げ、同サイトに登録する会員を3万人に増やす方針。

 三井住友銀はNECと連携し、近くビジネスマッチングサイトを立ち上げる。NECの持つ人工知能(AI)に関する技術・ノウハウを活用し、マッチング精度やサイト利便性の向上も順次進める。

 同行によると、日本通運やサンマルクホールディングス(HD)などが会員として参加する予定。同行は、地域金融機関との提携を広げ、地域の経済活性化や雇用創出も目指す。

 インターネットを活用したマッチングをめぐり国内では、中小企業を中心に、相手先の顔が見えないとの理由から警戒感を抱く向きもある。

 両行ともに信用力を重視する金融機関が仲介することでこうした不安を払拭(ふっしょく)し、ネットによるマッチングを活発にする構え。
日刊工業新聞2019年5月28日

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