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8Kカメラで「ダイヤモンドダスト」の撮影に成功

凸版印刷、「奇跡的に撮影できた」
8Kカメラで「ダイヤモンドダスト」の撮影に成功

ダイヤモンドダストは無風状態で氷点下10度C以下の快晴の早朝に水蒸気が急速に冷却されると発生する

 凸版印刷は高精細の8Kカメラを使い、氷の粒が日光に反射して輝く「ダイヤモンドダスト」の撮影に成功した。ダイヤモンドダストは極寒の時期に複数の気象条件がそろった場合にのみ出現する自然現象で、8Kカメラで撮影したのは日本で初めてだという。北海道美瑛町周辺で撮影した今回のデータを、ホテルのデジタルサイネージ(電子看板)など向けに貸し出す映像のラインアップに加えた。

 凸版印刷クリエイティブ本部の久満和樹エキスパートクリエイターらは、ハリウッド映画の撮影にも使われる約800万円の米社製カメラでダイヤモンドダストを撮影した。国内で8Kカメラを保有する企業は珍しく、一般的なカメラに比べて氷の粒の輝きをより鮮明に捉えられるという。デジタルサイネージ向けに有料で貸し出す映像リストに、撮影したダイヤモンドダストを加えた。

 ダイヤモンドダストは「天使のささやき」とも呼ばれる。その氷の粒は、無風状態で氷点下10度C以下の快晴の早朝に水蒸気が急速に冷却されると発生する。発生時の気象条件が限られることから、地元住民でも見たことがない人は少なくないという。また地球温暖化に伴い、ダイヤモンドダストが発生する地域や頻度も少なくなっているという。

 久満エキスパートクリエイターは「1週間のロケでダイヤモンドダストが発生したのはわずか20分間で、奇跡的に撮影できた」と話している。
日刊工業新聞2019年3月5日

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