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スカイマーク、7月の利用率は過去5年間で2番目に高い水準も・・

路線撤退や減便などで改善。搭乗者数は25%減で9カ月連続前年割れ
 民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC)の2015年7月利用実績は、ロードファクター(座席利用率、L/F)が76.5%と、前年同月を2.1ポイント上回った。2012年度以降の7月としては最高で、2011年からの過去5年間では2番目に高い値だった。路線撤退や減便などにより、提供座席数が27.3%減の66万9237席と大幅に減少したことで、L/Fを押し上げた。

 搭乗者数は、6月に続いて前年同月の値を20%以上割り込む24.8%減の50万1208人と、9カ月連続で下回った。一方、提供座席数と搭乗者数は、3期連続で最高益を更新していた2011年度(2012年3月期)とほぼ同等の規模まで縮小が進んだ。

 7月の運航路線は前月と同じ19路線。路線別でL/Fを見ると、羽田-神戸線と鹿児島線、神戸-札幌線と茨城線、米子線、鹿児島線、那覇線、茨城-札幌線、中部-札幌線と那覇線、福岡-札幌線と那覇線の12路線が前年割れとなった。このうち、10ポイント以上落としたのは、神戸-札幌線と米子線、鹿児島線、中部-札幌線、福岡-札幌線と那覇線の6路線。

 L/Fの最高値は、羽田-札幌線の93.0%(前年同月比2.1ポイント上昇)、最低値は神戸-米子線の21.9%(15.4ポイント低下)だった。また、拠点としては羽田に次ぐ規模の神戸路線は、搭乗者数が前年同月比で10%以上落ち込む路線が、8路線中4路線あった。

 一方、羽田発着は5路線で、L/Fは前述の札幌線がもっとも高く、那覇線が89.5%、残り3路線は60%から80%台だった。また、福岡線は前年同月を11.3ポイント上回る84.4%だった。

 現在の保有機材はボーイング737-800型機(177席)が27機。8月10日現在、2機が耐空検査の期限切れで駐機中だが、9月からは運航に復帰する見通し。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
スカイマークの7月実績。座席利用率(搭乗率とほぼ同義)は過去5年間では2番目に高い水準でした。一方で、神戸路線では搭乗者数の減少が目立ちます。

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