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アース製薬が蚊の“捕獲器”を開発

殺虫成分は使わず、光触媒と誘引剤で引きつける
アース製薬が蚊の“捕獲器”を開発

発売した「アース蚊がホイホイ モスキートスイーパー」。左に置いてある誘引剤は約2カ月に1回交換する

 アース製薬は、光触媒を活用した蚊の捕獲器「アース蚊がホイホイ モスキートスイーパー」を発売した。蚊は二酸化炭素(CO2)を生物の息と判断して近寄ってくる習性のため、光触媒反応でCO2を発生させて誘因する。価格は1台1万9800円(消費税抜き)。デング熱やジカ熱などの感染症予防の一助となりたい考えだ。

 光触媒と同社が開発した誘引剤で蚊を捕獲器に引きつける。蚊が近づくと吸引器で吸い込み、捕虫ボックスに落とす。殺虫成分を一切使わず、あらゆる場面で安心して使える。蚊のほかコバエやガも捕獲できる。虫は強力なファンによる吸引で弱らせるため、捕虫ボックスの清掃時には死んでいる状態だという。

 川端克宜社長は「殺虫成分を使わない、今までになかった製品。蚊が原因の感染症で亡くなる人は世界中にいる。海外市場も視野に入る」と話している。

 光触媒はユーヴィックス(東京都目黒区)と東京理科大学の藤嶋昭栄誉教授の共同開発品を採用した。酸化チタンを使ってCO2を発生させ、手入れを不要とした。
日刊工業新聞2019年2月26日

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