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好調「フォレスター」の販売にも水を差す、スバル生産停止の実情

2週間で3万台、車の玉数が少なく
好調「フォレスター」の販売にも水を差す、スバル生産停止の実情

SUBARUの群馬製作所本工場

 2019年3月期の連結業績見通しの売上高と各利益段階を下方修正したSUBARU(スバル)。自動車の基幹部品である電動パワーステアリング(EPS)に不具合が見つかり、1月に群馬製作所(群馬県太田市)の操業を停止したことが影響する。

 工場の操業を停止していた約2週間で「約3万台の生産に影響が出る」(岡田稔明取締役専務執行役員)。当面は品質を最優先した生産体制を維持し「今年度中には持ち直せるようにしたい」との見方を示した。挽回生産やサプライヤーへの対応などは今後検討する。

 売上高は従来予想比で900億円、営業利益は同350億円、経常利益は同360億円、当期純利益は同270億円それぞれ減少する。

 世界生産は従来計画比4万2900台減の99万3000台に、世界販売は同4万4700台減の99万6400台に下方修正した。世界販売の6割強を占める主力の米国はスポーツ多目的車(SUV)「フォレスター」など販売が好調に推移するが生産停止の影響で「車の玉数が少なくなり、19年1―3月期の販売に響く」と話す。
                    

単位億円、増減率%、下段通期見通し、▼は赤字・マイナス。配当の上段カッコ内は前の期の実績、下段通期見通し

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