【今週のリケジョ】半導体材料の“プロ”に
日立化成 上野恵子さん
日立化成の上野恵子さん(31)は半導体実装材料のオープンラボ「パッケージングソリューションセンタ」(川崎市幸区)で、半導体用接着材の開発に取り組む。最先端の装置を扱い、最適なプロセスを探る日々。“プロフェッショナルになる”ために「凝縮した仕事ができている」と笑顔を見せる。
兄が小学校のクラブ活動でスライムやべっこうあめを作り、持ち帰ってきたのがきっかけで、化学に興味を持ちました。新しいモノを作り出したいと思い、横浜国立大学大学院環境情報学府環境生命学専攻で有機合成化学研究室に入りました。日立化成は幅広い製品を扱っており、専攻していた光化学と関連する分野もあるかと、入社を決めました。
自動車用材料の開発に半年間携わった後、半導体用材料の粘着材や接着材の開発を担当してきました。入社2年後に、業務に関する発表をする研修がありました。論文をまとめる際、上司に厳しく指導された経験は今も役立っています。論文を書くには英語力が必要なので、上司に教えてもらったり、過去の論文を読んだりしながら勉強しています。
半導体実装材料のオープンラボが先端技術研究開発センタ(茨城県つくば市)内から移転したのに伴い、今は川崎市幸区で働いています。異動が多いのは意外でしたが、顔見知りが増えるのはメリットだと思います。工場勤務の際に聞いた現場の意見は、開発アプローチに生きています。
当初は、多くの製品に“浅く広く”関われそうだと感じていましたが、今は“狭く深く”が目標。「この製品の話はこの人に聞けば分かる」と言われるプロになりたいです。“理系あるある”ですが、花火を見ると「この赤はリチウム」などと考えてしまいます。
趣味はホットヨガと旅行です。国内は既に46都道府県を巡り、残るは福井県です。
(文=江上佑美子、写真=北山哲也)
製品に“狭く深く”関わる
兄が小学校のクラブ活動でスライムやべっこうあめを作り、持ち帰ってきたのがきっかけで、化学に興味を持ちました。新しいモノを作り出したいと思い、横浜国立大学大学院環境情報学府環境生命学専攻で有機合成化学研究室に入りました。日立化成は幅広い製品を扱っており、専攻していた光化学と関連する分野もあるかと、入社を決めました。
自動車用材料の開発に半年間携わった後、半導体用材料の粘着材や接着材の開発を担当してきました。入社2年後に、業務に関する発表をする研修がありました。論文をまとめる際、上司に厳しく指導された経験は今も役立っています。論文を書くには英語力が必要なので、上司に教えてもらったり、過去の論文を読んだりしながら勉強しています。
半導体実装材料のオープンラボが先端技術研究開発センタ(茨城県つくば市)内から移転したのに伴い、今は川崎市幸区で働いています。異動が多いのは意外でしたが、顔見知りが増えるのはメリットだと思います。工場勤務の際に聞いた現場の意見は、開発アプローチに生きています。
当初は、多くの製品に“浅く広く”関われそうだと感じていましたが、今は“狭く深く”が目標。「この製品の話はこの人に聞けば分かる」と言われるプロになりたいです。“理系あるある”ですが、花火を見ると「この赤はリチウム」などと考えてしまいます。
趣味はホットヨガと旅行です。国内は既に46都道府県を巡り、残るは福井県です。
(文=江上佑美子、写真=北山哲也)
日刊工業新聞2019年2月4日