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戸建てだけじゃない、賃貸住宅も“ゼロエネ”の時代

トヨタホームが展開へ
戸建てだけじゃない、賃貸住宅も“ゼロエネ”の時代

トヨタホームの第1弾物件イメージ

 トヨタホーム(名古屋市東区、山科忠社長、052・952・3111)は、ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)仕様の賃貸集合住宅の展開を始める。3月に相模原市で第1弾の物件が完成する予定。一戸建て住宅に続き、賃貸住宅にもZEH仕様を広げて顧客ニーズを取り込む。

 各戸に出力2キロワット程度の太陽光発電システムを搭載するほか、外壁や窓の断熱性能を高め、高効率なエアコンなどの省エネルギー機器を採用してZEH化する。大崎電気工業のIoT(モノのインターネット)機器「ホームウォッチ」も導入し、スマートスピーカーやスマートフォンで家電の操作を可能にするなど先進的な住宅に仕上げる。

日刊工業新聞2019年1月22日



積水ハ、全戸ZEH賃貸の先がけ 

日刊工業新聞2017年6月28日


 積水ハウスは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」の基準を満たす賃貸住宅「ZEH21」を、重光商事(金沢市)から受注した。ZEHはエネルギー消費量が、収支ゼロ以下になる住宅。8月に金沢市内で着工し、2018年1月に完成する予定。同賃貸住宅は重量鉄骨造の3階建てで全13戸。東京地域では一部の住戸でZEH基準を満たす賃貸住宅を建設した実績があるが、全戸がZEHの賃貸住宅は全国で初めてとなる。

 高断熱複層ガラスや高効率エアコン、ヒートポンプ給湯機、節湯水栓などを採用し、エネ消費量を最大限に削減できる。各戸に必要な太陽光パネルは、平均発電量2・4キロワットで済む。日射量が少ない金沢市でも、全戸のZEH化を可能にした。

 同社はこれまで、戸建て住宅を中心にZEH化を進めてきた。16年度の戸建て住宅におけるZEH比率は業界首位の74%を達成。17年3月末時点の累積棟数は、2万8195棟となる。

積水化学も対応 

日刊工業新聞2018年11月14日


 積水化学工業住宅カンパニーは13日、ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の基準に対応した賃貸集合住宅「レトアAZ」を22日に発売すると発表した。一戸建て住宅の開口部に用いる高断熱アルミ樹脂複合サッシをはじめ、高効率の給湯器や発光ダイオード(LED)照明、太陽光発電システムなどを搭載。1坪(3・3平方メートル)当たりの販売価格は消費税抜きで75万円からとし、年間600棟の販売を目指す。

 ZEH対応仕様を標準搭載した賃貸集合住宅は同社で初めて。太陽光発電システムによる電力は、各戸につないで自家消費にするか、共用部につなぎ余剰電力を売電する2通り用意した。発電中は停電時でも電力を使える。一戸建て住宅と同等の住み心地や安心・安全を追求し、入居者の満足度向上とオーナーの長期安定経営に寄与する。

ZEH基準対応の賃貸集合住宅「レトアAZ」
葭本隆太
葭本隆太 Yoshimoto Ryuta デジタルメディア局DX編集部 ニュースイッチ編集長
ZEH賃貸の家賃は周辺の相場に比べてどの程度の設定になるのかが気になります。ZEH対応により当然、投資コストが一般の賃貸住宅よりかかると思われるので、その分、家賃は高めになると思われます。その家賃設定を借り手が例えば、毎月の電気代が安いとか、IoTの利便性というメリットで飲み込むのかが気になるところです。

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