スバル、再び「快進撃」へ北米で狼煙
SUBARU(スバル)の北米販売が好調だ。現地法人、スバル・オブ・アメリカによると、11月の販売台数は前年比9.8%増の5万6782台を記録。1-11月の累計でも同5.3%増となっている。好調を支えているのは、新型「フォレスター」と今年投入した北米専用の大型スポーツ多目的車(SUV)「アセント」だ。スバル全体では完成車検査不正などによる、信頼低下の歯止めが急務になっている。少なくとも現状、北米販売には大きな影響が出ていないようだ。
11月の販売台数はフォレスターが同9.6%増の1万6066台、アセントが5481台。フォレスターはスバルの世界最量販車種。日本を皮切りに北米など各地域に投入している。新型は5世代目で走りだけでなく、安全技術も重視した。
一方、アセントはSUVのDセグメントに属する大型SUV。最大の特徴は3列シート、7人乗りを実現した広い室内空間だ。全長5050ミリ×全幅1989ミリ×全高1839ミリメートルとスバル車のラインアップの中で最大サイズの車種となる。
北米ではガソリン安を背景にセダンからSUVを含むライトトラックへ人気がシフトしており、Dセグメントの大型SUVはもちろん、3列シート搭載車の需要が伸びている。
アセントの投入により北米でこれまで取り込み切れなかった子育て層など新たな顧客を獲得し、北米市場でシェア拡大を狙う。
スバルは過去に北米向け大型SUV「トライベッカ」を投入しており、アセントはその後継車種にあたる。ただトライベッカは大型SUVの位置付けだとはいえ、北米向けとしてはサイズが小さく、動力性能にも課題があった。このため販売が伸び悩み、14年に生産を終了した。
アセントではトライベッカの反省材料を生かし、北米で受け入れられるデザインを追求した。あるスバル幹部は「米国ディーラーも『これなら受け入れられる。売れる』と太鼓判を押している」と強調する。
またこのほど米道路安全保険協会(IIHS)が実施した安全性評価で、アセントなど2019年型の計7車種が最高評価の「トップセイフティピック+(TSP+)」を獲得した。いずれも米国仕様車で運転支援システム「アイサイト」とステアリング(操舵装置)連動型のヘッドライトを装着している。フォレスターを含めた8車種については、全ての耐衝撃性能試験と前面衝突予防性能試験で最高評価を獲得した。
スバルはここ数年で世界販売の急拡大に比例し品質問題が増加傾向にあった。一連の完成車検査問題やエンジン部品の大規模リコールも、生産が逼迫(ひっぱく)した状態が続き、法令順守や品質強化に手を回す余裕がなかったことが背景にある。中村知美社長は「急成長による歪みや気の緩みがあった。品質を担保した開発、生産、購買、サービス体制を徹底していく」と信頼回復に向けた決意を見せる。
主戦場である北米の評価はその第一歩になる。
11月の販売台数はフォレスターが同9.6%増の1万6066台、アセントが5481台。フォレスターはスバルの世界最量販車種。日本を皮切りに北米など各地域に投入している。新型は5世代目で走りだけでなく、安全技術も重視した。
一方、アセントはSUVのDセグメントに属する大型SUV。最大の特徴は3列シート、7人乗りを実現した広い室内空間だ。全長5050ミリ×全幅1989ミリ×全高1839ミリメートルとスバル車のラインアップの中で最大サイズの車種となる。
北米ではガソリン安を背景にセダンからSUVを含むライトトラックへ人気がシフトしており、Dセグメントの大型SUVはもちろん、3列シート搭載車の需要が伸びている。
アセントの投入により北米でこれまで取り込み切れなかった子育て層など新たな顧客を獲得し、北米市場でシェア拡大を狙う。
スバルは過去に北米向け大型SUV「トライベッカ」を投入しており、アセントはその後継車種にあたる。ただトライベッカは大型SUVの位置付けだとはいえ、北米向けとしてはサイズが小さく、動力性能にも課題があった。このため販売が伸び悩み、14年に生産を終了した。
アセントではトライベッカの反省材料を生かし、北米で受け入れられるデザインを追求した。あるスバル幹部は「米国ディーラーも『これなら受け入れられる。売れる』と太鼓判を押している」と強調する。
またこのほど米道路安全保険協会(IIHS)が実施した安全性評価で、アセントなど2019年型の計7車種が最高評価の「トップセイフティピック+(TSP+)」を獲得した。いずれも米国仕様車で運転支援システム「アイサイト」とステアリング(操舵装置)連動型のヘッドライトを装着している。フォレスターを含めた8車種については、全ての耐衝撃性能試験と前面衝突予防性能試験で最高評価を獲得した。
スバルはここ数年で世界販売の急拡大に比例し品質問題が増加傾向にあった。一連の完成車検査問題やエンジン部品の大規模リコールも、生産が逼迫(ひっぱく)した状態が続き、法令順守や品質強化に手を回す余裕がなかったことが背景にある。中村知美社長は「急成長による歪みや気の緩みがあった。品質を担保した開発、生産、購買、サービス体制を徹底していく」と信頼回復に向けた決意を見せる。
主戦場である北米の評価はその第一歩になる。
日刊工業新聞2018年12月24日の記事に加筆