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中国線が好調!4-6月期売上高、経常益が過去最高だったANA

燃油費の負担も減る
中国線が好調!4-6月期売上高、経常益が過去最高だったANA

決算を発表するANAHDの平子取締役執行役員

 全日本空輸(ANA)を傘下に持つANAホールディングスが7月29日に発表した2015年4-6月期(第1四半期)連結決算は、純利益が83億7700万円(前年同期比2.4倍)だった。

 売上高は4138億8000万円(前年同期比7.0%増)、営業利益は167億4500万円(同48.4倍)、経常利益は159億4300万円(前年同期は25億2200万円の経常損失)。営業利益率は4.0%(同4.0ポイント上昇)となった。売上高と経常利益は、4-6月期として過去最高を記録した。

 国際線の売上高は、1193億円と前年同期比で9.2%増加した。訪日需要が旺盛なことから、旅客数も13.1%増の191万人と前年同期を上回った。ロードファクター(座席利用率、L/F)は73.0%(前年同期比3.9ポイント上昇)で、旅客単価は燃油サーチャージの引き下げに伴い前年同期比3.4%減の6万2481円となった。

 ANAHDの平子裕志・取締役執行役員(財務企画・IR部担当)は、「中国線は旅客数がほぼ倍増となった」と、中国線が好調だと語った。一方、国内線の売上高は2.7%増の1523億円。旅客数は0.6%減の991万1000人と前年同期を割り込んだが、需要動向に合わせた運賃設定により、収入は前年同期を上回った。L/Fは61.2%(前年同期比2.0ポイント上昇)で、旅客単価は3.3%増の1万5374円となった。営業費用は2.8%増の3971億円。燃油費については、前年同期より99億円少ない799億円だった。

 また、100%子会社のLCCであるバニラエア(VNL/JW)は、旅客数が前年同期比98.0%増の39万2000人、L/Fが83.8%(前年同期比24.1ポイント増)となった。平子氏は「営業利益では4-6月期はトントンまでいった。7-9月期は多客期なので、黒字化できるだろう」と述べ、2015年度での黒字化に自信を示した。平子氏によると、売上の8割弱が海外販売だという。

 2016年3月期通期の連結業績見通しは据え置く。売上高が2015年3月期比4.5%増の1兆7900億円、営業利益が25.6%増の1150億円、経常利益が34.1%増の900億円、純利益が32.5%増の520億円。期末配当は1株5円を予定している。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
ANAホールディングスの決算は、純利益が前年同期比2.4倍。売上高と経常益は過去最高でした。中国線が好調だったほか、営業費用では燃油費の負担が減っています。

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