KYB、免震ダンパーの半分以上が再検査と判明。03-15年生産品が対象
検査合格率は約45%
KYBが免震や制振用オイルダンパーの検査データを改ざんしていた問題で2003―15年に生産した免震ダンパーのうち半分以上が再検査になっていたことが分かった。確認できた性能検査データによると同期間に免震ダンパーを約4000本生産し、その間の検査合格率は約45%だった。15年以降に製品の改良が進み、17年に合格率は86%前後まで改善。そのため、不正やその疑いがある製品は15年以前に集中している可能性がある。
KYBの不正は00年3月から18年9月まで続いていた可能性があり、その間に免震ダンパーは合計1万369本を出荷した。このうち不適合品やその疑いのある製品が7550本。免震ダンパーに関しては約70%以上がデータ改ざんされていた可能性がある。そのため、業界では「市場に投入された当初から、製品が性能を満たしていたのか疑問だ」という声があった。
免震ダンパーは「15年以降の製品から初回の検査通過率が8割を超えた」(斎藤圭介KYB専務)とするが、データが確認できる03―15年は半分以上が再検査となっていた。同期間でもデータが確認できず判断不明な製品も存在する。そのため正確な検査率は把握できないが、残存するデータ上では最低でも2000件以上の再検査が行われていたことになる。
KYBは再検査となった場合、検査のやり直しに5時間近くかかるという。不正を行った理由についても「時間がかかるため(改ざんを)行ってしまったのではないか」(中島康輔KYB会長兼社長)と人件費の削減などを挙げている。15年以前に再検査数が膨大だったため、不正に手を染めた可能性が高い。
最低でも2000件以上の再検査
KYBの不正は00年3月から18年9月まで続いていた可能性があり、その間に免震ダンパーは合計1万369本を出荷した。このうち不適合品やその疑いのある製品が7550本。免震ダンパーに関しては約70%以上がデータ改ざんされていた可能性がある。そのため、業界では「市場に投入された当初から、製品が性能を満たしていたのか疑問だ」という声があった。
免震ダンパーは「15年以降の製品から初回の検査通過率が8割を超えた」(斎藤圭介KYB専務)とするが、データが確認できる03―15年は半分以上が再検査となっていた。同期間でもデータが確認できず判断不明な製品も存在する。そのため正確な検査率は把握できないが、残存するデータ上では最低でも2000件以上の再検査が行われていたことになる。
再検査に約5時間
KYBは再検査となった場合、検査のやり直しに5時間近くかかるという。不正を行った理由についても「時間がかかるため(改ざんを)行ってしまったのではないか」(中島康輔KYB会長兼社長)と人件費の削減などを挙げている。15年以前に再検査数が膨大だったため、不正に手を染めた可能性が高い。
日刊工業新聞2018年10月26日