三菱自、復活へ「アウトランダーPHEV」19年モデルの役割
ブランドイメージの顔
三菱自動車は23日、プラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダーPHEV」を大幅に刷新した2019年モデルを発売した。電気自動車(EV)モードの走行距離を延ばし、加速性能や雪道対応での新運転モードも設定。EVらしさを高めたスポーツ多目的車(SUV)に仕上げた。三菱自にとってアウトランダーPHEVは旗艦車種。国内販売の底上げとブランド力向上の両面で重要な役割を担う。
「本年度の全体の国内販売は10万5000台はいきたい。何とか黒字化させたい」。18年4―6月期連結決算の会見で池谷光司副社長は国内事業をこう語った。かつて10万台以上あった三菱自の国内販売は、16年の燃費不正問題発覚で17年3月期は8万台まで落ち込んだ。18年3月期に9万8000台へ戻し、18年4―6月期は前年同期比11%増の2万1000台と伸びた。18年3月発売のSUV「エクリプスクロス」の好調も寄与した。
アウトランダーPHEVは13年1月に国内販売を開始。17年度の国内販売は前年度比36%増の4900台と大幅に伸びた。18年度の国内販売10万台超えに向け、より力強い成長で三菱自の販売を下支えする役割を担う。
池谷副社長は「きちんと拡販して利益に結びつけたい」と期待する。19年モデルは販売スタッフを集めた試乗会や勉強会を通じて、販売現場の底上げを狙う。
自動車業界全体で電動車の注目が高まる中、アウトランダーPHEVは三菱自のブランドイメージを左右する顔でもある。“EV”としての実力、走りの良さが評価されれば、国内事業をけん引する存在になる。
19年モデルは、新設計の駆動用電池とエンジンを搭載するなどPHVシステムの主要構成部品の約9割を改良した。エンジン音の低減などで心地よい走行につなげる。
駆動用電池の容量を従来比15%、最高出力は同10%向上した。EVモードの走行距離は従来の約60キロメートルから65キロメートル(JC08モード)に延ばした。加速・旋回性能を高めたスポーツモード、積雪路でも安全な運転が可能なスノーモードを追加した。車両本体価格は393万9840円―509万40円(消費税込み)。18年度は5000台の販売を目指す。
(文=山岸渉)
「本年度の全体の国内販売は10万5000台はいきたい。何とか黒字化させたい」。18年4―6月期連結決算の会見で池谷光司副社長は国内事業をこう語った。かつて10万台以上あった三菱自の国内販売は、16年の燃費不正問題発覚で17年3月期は8万台まで落ち込んだ。18年3月期に9万8000台へ戻し、18年4―6月期は前年同期比11%増の2万1000台と伸びた。18年3月発売のSUV「エクリプスクロス」の好調も寄与した。
アウトランダーPHEVは13年1月に国内販売を開始。17年度の国内販売は前年度比36%増の4900台と大幅に伸びた。18年度の国内販売10万台超えに向け、より力強い成長で三菱自の販売を下支えする役割を担う。
池谷副社長は「きちんと拡販して利益に結びつけたい」と期待する。19年モデルは販売スタッフを集めた試乗会や勉強会を通じて、販売現場の底上げを狙う。
自動車業界全体で電動車の注目が高まる中、アウトランダーPHEVは三菱自のブランドイメージを左右する顔でもある。“EV”としての実力、走りの良さが評価されれば、国内事業をけん引する存在になる。
19年モデルは、新設計の駆動用電池とエンジンを搭載するなどPHVシステムの主要構成部品の約9割を改良した。エンジン音の低減などで心地よい走行につなげる。
駆動用電池の容量を従来比15%、最高出力は同10%向上した。EVモードの走行距離は従来の約60キロメートルから65キロメートル(JC08モード)に延ばした。加速・旋回性能を高めたスポーツモード、積雪路でも安全な運転が可能なスノーモードを追加した。車両本体価格は393万9840円―509万40円(消費税込み)。18年度は5000台の販売を目指す。
(文=山岸渉)
日刊工業新聞2018年8月24日