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バスの運行計画最適化をドコモがお助け!人の流れを可視化するサービス

2019年度をメドに実用化
バスの運行計画最適化をドコモがお助け!人の流れを可視化するサービス

5地域間(北海道、宮城県、東京都、大阪府、福岡県)の人の流れなどを分析できる(ドコモ提供)

 NTTドコモは2019年度をめどに、在圏する基地局を変更した携帯電話を統計処理することで移動経路や移動手段別の人の流れを推計するサービスを実用化する。飛行機、新幹線、高速道路という移動手段ごとに地域間を何人移動したのかを曜日・週・月・年ごとに推計できる。20年東京五輪・パラリンピックを控え外国人観光客が急増する中、最適な運行計画を作りたい交通機関などからの需要を見込む。

 携帯電話基地局は電話やメールを着信させるため、担当エリアにある携帯電話を周期的に24時間365日把握している。この仕組みを用い、特定地域間の移動で使った基地局を統計処理すれば経路別の移動者数を推計できる。利用した基地局が変わる速度や基地局の場所で交通手段別の移動者数も把握可能だ。

 ドコモの基地局を利用する国内約7600万台、訪日外国人約750万台の運用データに利用者のプライバシーを保護する処理をして推計するため、精度も高い。例えば17年10月20日に愛知県を出発して東京都に到着した移動者のうち、東名高速道路の利用者が全体の1・0%、新東名高速道路が同4・2%と推計したが、国土交通省の全国旅客純流動調査の自動車分担率(5・4%)とほぼ一致した。

 これらのデータを活用すれば、公共交通機関がバスの運行経路やバス停の最適配置につなげられる。地方自治体が観光地の需要に応じた駐車場の整備、駅と観光地を結ぶ巡回バスの最適な運行計画などを策定できる。大規模商業施設がどこから来る来訪客が多いかを把握した上で適切なプロモーションを行える。
日刊工業新聞2018年8月7日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
ビッグデータ(大量データ)を活用したデジタル変革で効率的な街づくりを進める自治体や交通機関からの需要も期待できそうだ。 (日刊工業新聞社・水嶋真人)

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