サッカー施設「Jヴィレッジ」一部再開、福島復興への思い語る
あすびと福島代表理事・半谷栄寿氏
福島復興のシンボルとなるサッカートレーニング施設「Jヴィレッジ」が28日に一部再開、2019年4月に全面再開する。この再開をだれよりも感慨深い思いで見つめるのが、あすびと福島(福島県南相馬市)の半谷栄寿代表理事だ。県内の学生を対象にした人材育成事業に取り組む半谷氏は元東京電力執行役員で、Jヴィレッジの経営にも関わった。「私にとって青春だった」(半谷氏)というJヴィレッジの再開を前に、復興への思いをさらに熱くする。
「元東電の人間として、この地に生涯責任を負っていくのは宿命だと思っている」―。半谷氏は力を込める。復興は自身に課した命題。自らが興した福島復興の人材育成事業にますます力が入る。
あすびと福島は13年に、南相馬市と共同で太陽光発電と植物工場のソーラー・アグリパークを完成。同年、地元に誇りを持った人材を育てようと、小・中学生の体験学習を始めた。14年からは県内の高校生、大学生も対象にしたほか、福島と東京を会場に社会の課題解決に向けた研修の私塾も開設。小・中学生は年500人、高校・大学生は月1回で20人は参加する。
さらに社会人を対象に2日間の研修も開始。原発で被災した現実を見て地元のリーダーと会話し、大きな課題にどういう事業ができるか、そして企業のあるべき姿を自ら考える内容だ。4年間で2600人が参加、富士通や凸版印刷など10数社や公務員が研修で訪れる。企業研修の年間収入4500万円は学生の研修へフィードバックする。
半谷氏は「体験学習を含む研修は福島と向き合う場。そこから自分は何をするかを創造する人材が育つことを願っている」と力説する。さらに「課題先進地域の福島が、課題を解決していく先進地域として、福島から未来を開く志のある人材が育つ人づくりに貢献していく」。6人のスタッフとともに人づくりにまい進する。
(文=いわき・駒橋徐)
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インタビュー/あすびと福島代表理事・半谷栄寿氏「地域で起業“憧れの連鎖”を」(日刊工業新聞電子版〈有料記事〉3月16日掲載)
「元東電の人間として、この地に生涯責任を負っていくのは宿命だと思っている」―。半谷氏は力を込める。復興は自身に課した命題。自らが興した福島復興の人材育成事業にますます力が入る。
あすびと福島は13年に、南相馬市と共同で太陽光発電と植物工場のソーラー・アグリパークを完成。同年、地元に誇りを持った人材を育てようと、小・中学生の体験学習を始めた。14年からは県内の高校生、大学生も対象にしたほか、福島と東京を会場に社会の課題解決に向けた研修の私塾も開設。小・中学生は年500人、高校・大学生は月1回で20人は参加する。
さらに社会人を対象に2日間の研修も開始。原発で被災した現実を見て地元のリーダーと会話し、大きな課題にどういう事業ができるか、そして企業のあるべき姿を自ら考える内容だ。4年間で2600人が参加、富士通や凸版印刷など10数社や公務員が研修で訪れる。企業研修の年間収入4500万円は学生の研修へフィードバックする。
半谷氏は「体験学習を含む研修は福島と向き合う場。そこから自分は何をするかを創造する人材が育つことを願っている」と力説する。さらに「課題先進地域の福島が、課題を解決していく先進地域として、福島から未来を開く志のある人材が育つ人づくりに貢献していく」。6人のスタッフとともに人づくりにまい進する。
(文=いわき・駒橋徐)
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(2018年7月26日)