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旧日本海軍の潜水艦「呂500」を発見した測深機

東陽テクニカのソニック2024
 東陽テクニカは、京都府の若狭湾沖で発見された旧日本海軍の「呂500」などの潜水艦発見に、同社が販売するマルチビーム測深機「ソニック2024」が活躍したと発表した。ソニック2024は2015年以降の長崎県五島列島沖における沈没潜水艦調査でも、艦名特定や写真撮影の支援で貢献している。実績を武器に、大学や研究機関、民間測量会社などへの拡販に力を入れる。

 マルチビーム測深機は、港湾土木工事の情報通信技術(ICT)化に不可欠な海洋調査機器。若狭湾では呂500、同68、伊121の3隻の潜水艦が連合国軍総司令部(GHQ)の命令で海没処分されており、ソニック2024で沈没位置を特定、有索遠隔操作型無人潜水機(ROV)での撮影による艦名特定につなげた。ソニック2024は小型漁船などにも取り付けが可能。同社はこれまでも海底遺跡調査などに協力している。
(2018年7月11日 機械面)
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
東陽テクニカのホームページ上での説明によると、ソニック2024は、船と直行方向に最大160°の観測幅に対し、最大1024本の音響ビームで一度に測深するとのことです。音響ビームの周波数は1キロヘルツ単位で選択できるため、他のシステムの干渉を避けつつ最適な周波数で観測できます。

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