中国4-6月期GDP成長率が「目標」の7.0%を確保。今後勢いを取り戻せるか?
「中国経済はゆるやかに回復する」(富士通総研)
中国の4―6月期GDP成長率は一部予想の6%台後半を上回り、7%で着地した。政府の年間成長率目標の7%に沿った数値となったが、景気の下振れ圧力も強い。年後半にかけて持ち直すのかが注目される。
最近の中国の統計は経済の減速感を示す傾向が強い。1―6月の貿易総額は前年同期比6・9%減。6月の新車販売台数は前年同月比2・3%減。しかしながら、15年後半にかけ、「中国経済はゆるやかに回復する」(富士通総研の金堅敏主席研究員)との見方が多い。3月の全国人民代表大会(国会に相当)で決めた公共投資が実行されることや、先進国向けを中心とした輸出が上向き始める可能性があるためだ。
気になる株価の行方は「新規株式公開(IPO)の再開と空売り規制の緩和が焦点」(みずほ総合研究所中国室の伊藤信悟室長)。IPOで上場企業が増えれば、株価の下押し圧力となる。空売り規制緩和も、個人投資家が一斉に売りに出る恐れがある。
ただ、最近の株価急落は「中国政府にとってかなりの教訓となった」(富士通総研の金氏)。中国政府は慎重に判断するとみられ、当面は大きな混乱を回避できそうだ。
最近の中国の統計は経済の減速感を示す傾向が強い。1―6月の貿易総額は前年同期比6・9%減。6月の新車販売台数は前年同月比2・3%減。しかしながら、15年後半にかけ、「中国経済はゆるやかに回復する」(富士通総研の金堅敏主席研究員)との見方が多い。3月の全国人民代表大会(国会に相当)で決めた公共投資が実行されることや、先進国向けを中心とした輸出が上向き始める可能性があるためだ。
気になる株価の行方は「新規株式公開(IPO)の再開と空売り規制の緩和が焦点」(みずほ総合研究所中国室の伊藤信悟室長)。IPOで上場企業が増えれば、株価の下押し圧力となる。空売り規制緩和も、個人投資家が一斉に売りに出る恐れがある。
ただ、最近の株価急落は「中国政府にとってかなりの教訓となった」(富士通総研の金氏)。中国政府は慎重に判断するとみられ、当面は大きな混乱を回避できそうだ。
日刊工業新聞社2015年07月16日 4面