耐用年数500年の構造材は誕生するか
清水建設と北海道大が10年後の実用化へ研究に着手
清水建設と北海道大学は11日、従来の鉄筋コンクリートに代わる次世代高性能材料「ロジックス構造材」の共同研究を始めたと発表した。鉄筋コンクリートの挙動を分子、材料、部材・構造物レベルでシミュレーションする技術を構築した上で、超大型建造物や宇宙空間など過酷な環境下の構造物に活用できる新素材の開発につなげる。鉄筋コンクリート以外の素材も含めて開発し、「10年後に実際の構造物へ適用したい」(西田朗清水建設技術研究所建設基盤技術センター所長)考え。
2018―20年度の第1フェーズに基礎研究を行い、21年度以降の第2フェーズで構造材の開発に着手する。
基礎研究では北海道大がコンクリートの内部構造をナノレベルで分析する中性子装置など最先端設備を提供し、量子理論、資源化学、土木および建築材料など工学研究院に6研究グループ体制を敷く。清水建設は研究員を各2人派遣し、研究費3億円を供出する。
鉄筋コンクリートの耐久性は150年程度だが、研究により、どこまで延ばせるかを追求する。同社の井上和幸社長は「仮に500年もてば建物の作り方が変わる。オープンイノベーションの成果を期待したい」と述べた。北海道大の名和豊春総長は「本音でソリューションを考え、将来の日本に役立ち、建設業界が伸びる一助になりたい」と述べた。
2018―20年度の第1フェーズに基礎研究を行い、21年度以降の第2フェーズで構造材の開発に着手する。
基礎研究では北海道大がコンクリートの内部構造をナノレベルで分析する中性子装置など最先端設備を提供し、量子理論、資源化学、土木および建築材料など工学研究院に6研究グループ体制を敷く。清水建設は研究員を各2人派遣し、研究費3億円を供出する。
鉄筋コンクリートの耐久性は150年程度だが、研究により、どこまで延ばせるかを追求する。同社の井上和幸社長は「仮に500年もてば建物の作り方が変わる。オープンイノベーションの成果を期待したい」と述べた。北海道大の名和豊春総長は「本音でソリューションを考え、将来の日本に役立ち、建設業界が伸びる一助になりたい」と述べた。
日刊工業新聞2018年7月12日