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一生に一度、ラグビーW杯2019日本大会を成功に導く人材求む!

組織委員会が最後の公募始める
 一生に一度の仕事にかけてみませんか―。ラグビーワールドカップ2019組織委員会(御手洗冨士夫会長)は5日、日本大会前最後の人材公募を始めた。19年9月に開幕する同大会を運営する実務者として、正規雇用する。主な職種は広報・マーケティング、経理・調達、会場運営マネージャーなど十数人。ビズリーチが運営する転職サイトを通じて募集する。

 組織委員会には日揮や国際協力機構(JICA)からの転職者をはじめ、商社、外資系コンサルティング会社、IT企業などの出身者ら約50人の直接雇用者がいる。組織委員会は、試合の準備・運営を目的として設立された組織。

 ラグビーW杯はオリンピック・パラリンピック、サッカーW杯と並ぶ世界3大スポーツイベントの一つと言われ、今回がアジアでの初開催。19年日本大会は観客動員数180万人を目標とし、関連産業を含む経済効果は4372億円との試算もある。

どんな人材を求めるのか



 組織委は現在、プロパー職員、出向者やスタッフなどを含め約170人の陣容。このうち、約50人が直接雇用者で前職を辞して飛び込んできた人たちだ。その中の一人、企画局経営企画部主任の藤居陽さん(32)は、エンジニアリング会社の日揮出身で、米国の公認会計士資格を持つ。組織委の人材公募は17年5月、ビズリーチで知った。「自分の経験やスキルが外部からどう評価されるのか知りたかったのでビズリーチに登録していたが、ラグビーW杯の存在自体を公募があるまで知らなかった」と話す。妻には転職を切り出してから3週間くらいで了解を得たという。くしくも妻の父が関西人の元ラガーマンで、「藤居君、いっとき」と背中を押してくれた。

 一方、高校・大学時代ラグビー部に在籍し、ラグビーへの恩返しのため前職を投げうって飛び込んできた人材もいる。人材戦略局人事企画部主任の真鍋卓也さん(31)は、英国の大学院を修了後、JICAに就職。ビズリーチを通じて組織委の人材公募を知ったのは17年6月、米国にハネムーン中だった。妻からは「いいんじゃない」と二つ返事で転職の承諾を得た。面接はオレゴン州ポートランドからスカイプで受け、駐在先のスリランカに戻る前にいったん寄った東京で2次面接を受け、採用が決まった。

 「民間や自治体など、多様なバックグランドを持った人材が集まり、それぞれ違う強みをもっているので、ものすごごくいい経験になる」と真鍋さん。大会終了後は新たな職を見つけなければならないが、それよりも得がたい経験ができることを強調。即戦力となる実務者を求めている。


 
日刊工業新聞2018年7月6日に加筆
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
今回の募集は出向者ではなく、現在の勤め先を退職して正規の職員として実務をこなす本気の人材を求めています。2020年の東京五輪・パラリンピックや、その先のスポーツビジネスの発展にもつながることでしょう。

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