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食品検査はIoTが当たり前になる!?

アンリツインフィビスが提案、稼働状況など“見える化”
 アンリツインフィビス(神奈川県厚木市)は、食品検査機械でIoT(モノのインターネット)提案事業を加速する。食品検査機械は原料投入から焼成、トッピング、包装など各工程の最後で使われることが多い。この特性を生かし、工場内の各ラインやコンベヤーの稼働状況、生産個数などを表やグラフ化して、工場長や品質管理者が容易に確認できるようにする。今後5年間で、検査機械6000台をIoT化する目標だ。

 国際展開する大手スーパーやコンビニエンスストアでは品質管理のため、食品メーカーに食品衛生管理システム「HACCP」などの認証取得やデータ提供を求めるケースが多い。また、食品メーカーは包装材の切片などがラインで食品に混入するケースもあり、異常が起きた時に発生場所や原因を直ちに突き止め、対応する能力が求められる。

 アンリツは食品製造の各工程向けに、X線検査機や金属検知機、オートチェッカー、印字検査機などを納入している。生産データの自動記録や生産状況のモニタリングはこれまでも手がけてきたが、内容をさらに複層化。各検査機械をつなぎ、ラインごとの状況を画像も含めて、簡単にチェックできるようにし、異常が起きた場合に迅速に対応できるようにする。

 コストダウンのため大手食品メーカーなどでは複数の工場を新工場へ統合したり、同一ラインで複数の商品を生産したりする例が増えている。これが短時間のライン停止を繰り返す「チョコ停」や作り過ぎを増やす要因にもなっている。検査機のIoT化でそれらの状況をリアルタイムでチェックし、早期対応やコスト減につなげる。
日刊工業新聞2018年7月2日
八子知礼
八子知礼 Yako Tomonori INDUSTRIAL-X 代表
これまでにも食品の異物混入事故発生時には、検査工程の強化などが伝えられてきたが、ネットワークに接続されたIoT型の検査工程で先進的なものはあまり聞かず、一部画像診断によるものなどに留まっていた。検査状態へもちろんのこと、検査機の稼働状態まで可視化して最適化することが求められる時代に、もはやIoT的な発想で繋がっていなかった機器をつないでいくことは当たり前になりつつある。

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