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ジンベエ、アムロ、空手… 日本トランスオーシャンが特別塗装機にこだわる理由

ジンベエ、アムロ、空手… 日本トランスオーシャンが特別塗装機にこだわる理由

安室さんの引退を機に企画されたアムロジェット

 日本トランスオーシャン航空(那覇市、丸川潔社長)が、特別塗装した機材を積極的に投入している。ジンベエザメや琉球空手、ヤンバルクイナなどに加え、5月から地元出身歌手の安室奈美恵さんの「アムロジェット」を運航中。機体デザインを経営にどう生かしているのか。コミュニケーション部門担当の糸数寛執行役員に聞いた。

 ―多くの特別塗装機を飛ばしています。
 「特別塗装機は1998年の初導入以来、ご当地ヒーロー『琉神マブヤー』や旧南西航空の復刻機『SWALジェット』など沖縄をキーワードにデザインしている。12年投入のジンベエはブルーに加え、“繁殖”のためメスでピンクの『さくらジンベエ』も14年に登場させた。いずれも新型機で2代目になった」

 ―地方の航空会社としては積極的です。
 「沖縄の役に立ちたいとの思いからだ。中期経営計画で『沖縄に一番必要とされるフルサービスキャリア』を掲げており、特別塗装機もその一環。日本航空(JAL)グループのブランド内で最大限やっている。機材更新を進め、更新済みの7機中6機が特別塗装。4月に新設した価値創造推進部では、特別機を情報発信や機内のコミュニケーションに生かすことで価値創造を強化する」

 ―アムロジェットは社員の発案とか。
 「安室さんの引退を機に、感謝を伝えたいという社員の声で各部門の有志17人が担当した。県民栄誉賞の受賞で来県した際は本人に搭乗していただいた。ファンにも喜んでもらい、担当社員は航空会社だからできた企画ということを誇りに感じている。実はジンベエやSWALも社員の提案がきっかけだ」

 ―特別塗装は大変な面もあるのでは。
 「機材繰りを効率化している中、塗装作業や披露セレモニーとの調整などで整備部門には負担がかかる。だが、社内の一体感醸成にも大きく役立っている」

日刊工業新聞2018年6月26日



「空手ジェット」就航 発祥の地、沖縄県がPR機


 沖縄県は2020年東京五輪競技の空手を国内外にPRするため「空手発祥の地 沖縄」を機体にデザインした「空手ジェット=写真」を飛ばす。

 日本航空(JAL)グループの日本トランスオーシャン航空(JTA、那覇市)の737―800型機に特別デザイン機2機を用意した。約半年間、JTA全路線で運航する。

 県は空手の振興に力を入れており、17年に「沖縄空手会館」を開設。18年8月には初の「沖縄空手国際大会」を開く。機体には英語表記と国際大会のロゴをあしらった。海外の愛好家が沖縄を訪れることも多く、PR活動でさらなる誘客につなげる。JALとJTAの機内でのコマーシャル放映や機内誌での掲載も行う。
空手ジェット

2018年2月13日

三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
沖縄便はリゾート路線ということもあり、特別デザイン機は乗客のワクワク感を高めます。いっそ、全機を違うデザインにする方向に振り切ってほしい気もします。

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