自動車エンジンの熱効率、国のプロジェクトで50%目前!
ガソリン47・2%、ディーゼル48・6%達成、今年度中に目標値へ
トヨタ自動車や慶応義塾大学、東京大学などの研究グループは、国のプロジェクトで研究開発を進める自動車エンジンの熱効率が、2017年度で47%以上を達成したと明らかにした。燃料の高効率の燃焼技術や部品の摩擦低減などにより、熱効率はガソリンエンジンが47・2%、ディーゼルエンジンが48・6%に達した。今後、実機に技術を導入し、18年度中に熱効率50%を達成する。
熱効率を現状の40%から50%に向上させると、大幅な省エネルギー化につながり、自動車産業の競争力向上や温室効果ガス削減目標に貢献する。
内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つである「革新的燃焼技術」プロジェクトで実施。慶大や東大、京都大学、早稲田大学など79大学が集まり、ガソリン燃焼や損失低減など4分野で研究を進めている。さらにトヨタ自動車やホンダ、産業技術総合研究所などが参加するコンソーシアム「自動車用内燃機関技術研究組合」(AICE)が連携する。
SIPのプログラムディレクター(PD)を務めるトヨタ自動車の杉山雅則エグゼクティブアドバイザーは14日、「基礎から実用までの取り組みを大学や企業と行う“産産学学連携”を今後も進め、残り1年で熱効率50%を達成したい」と述べた。
プロジェクト内では熱効率向上に向け成果が出始めている。ガソリン燃焼チームは、ガソリン燃焼時に燃焼気体の一部が自着火し、その際の圧力波によりエンジン部品にダメージを与える「ノック」という現象に着目。詳細な反応計算により燃焼気体の状態を予測し、温度や圧力を制御することでノックを抑える可能性を発見した。今後、着火を抑える技術開発につなげる。
熱効率を現状の40%から50%に向上させると、大幅な省エネルギー化につながり、自動車産業の競争力向上や温室効果ガス削減目標に貢献する。
内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つである「革新的燃焼技術」プロジェクトで実施。慶大や東大、京都大学、早稲田大学など79大学が集まり、ガソリン燃焼や損失低減など4分野で研究を進めている。さらにトヨタ自動車やホンダ、産業技術総合研究所などが参加するコンソーシアム「自動車用内燃機関技術研究組合」(AICE)が連携する。
SIPのプログラムディレクター(PD)を務めるトヨタ自動車の杉山雅則エグゼクティブアドバイザーは14日、「基礎から実用までの取り組みを大学や企業と行う“産産学学連携”を今後も進め、残り1年で熱効率50%を達成したい」と述べた。
プロジェクト内では熱効率向上に向け成果が出始めている。ガソリン燃焼チームは、ガソリン燃焼時に燃焼気体の一部が自着火し、その際の圧力波によりエンジン部品にダメージを与える「ノック」という現象に着目。詳細な反応計算により燃焼気体の状態を予測し、温度や圧力を制御することでノックを抑える可能性を発見した。今後、着火を抑える技術開発につなげる。
日刊工業新聞2018年5月15日