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オフィス向け宅配ロッカー参入は、AEDやLED照明とセット提案で

サンワテクノス、新販路開拓
 サンワテクノスは宅配ロッカーの販売に乗り出す。企業の施設やオフィス向けに提案する。総務部など企業の事業部以外の新しい販路開拓を進めており、新しい商材や提案内容を充実する。宅配ロッカーとともに、自動体外式除細動器(AED)や発光ダイオード(LED)照明など企業のオフィスやビルに設置する商材などもセットで提案する。5年後に関連サービスを含め年間売上高10億円を目指す。

 サンワテクノスが宅配ロッカーを提案するのは初めて。宅配ロッカーを開発、販売するFUJIと共同で効率的な運用を確立する。サービスの利便性向上に向け、ICカードやQRコードなどによる決算機能の搭載などを検討する。宅配ロッカーは企業の福利厚生施設などで利用されているが、両社は都市部のオフィスビルなどに設置することを想定。時間が合わず通常の宅配では受け取ることができない共働き世帯などのニーズに応える。

 同社はこれまで工場や装置向けで商材を提案しており、顧客の属性は生産部門や事業部がメーンだった。主力事業のほかに新事業の創出に力を注いでおり、2015年度にAEDを販促するプロジェクト「エコ・ニューライフプロジェクト」を発足。単純な営業だけでなく、AEDの普及に向けた講習会などを実施する。エコ・ニューライフサポート部の担当者は「AEDの使い方などを説明する講習会を通して顧客との窓口を広げている」と説明。特に設備や施設の管理部門との接点が増加したという。

 こうした商機を捉え、16年度からLED照明などの訴求も開始。17年度の販売数はAEDが150台、LED照明の売り上げは8000万円を見込んでいる。今後は宅配ロッカーのほか、監視カメラや防災関連商材なども提案する考え。的場孝成エコ・ニューライフサポート部長は「豊富な商材を武器に新しい販路に新しい提案をしていく」と語る。

 同部は17年度に推進室から昇格しており、18年度には部員を拡充する。
商材を増やし新たな顧客窓口を開拓する(AED講習会)
日刊工業新聞2018年4月17日
葭本隆太
葭本隆太 Yoshimoto Ryuta デジタルメディア局DX編集部 ニュースイッチ編集長
再配達による宅配便ドライバーへの負担などが社会問題化したことをきっかけに、宅配ロッカーの設置は駅やスーパー、コンビニエンスストアなどで増えています。今後はオフィスビルでも増えていくのでしょうか。

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