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五輪まであと2年。「新しい東京」を小池知事はどう作る?

産業施策について聞く
五輪まであと2年。「新しい東京」を小池知事はどう作る?

東京都知事・小池百合子氏

 2020年東京五輪・パラリンピック開催まであと2年。東京大改革を掲げて「新しい東京」づくりを進める東京都の小池百合子知事に産業施策について聞いた。

 ―官民調達案件やビジネスマッチングを促進する電子入札システム「ビジネスチャンス・ナビ2020」の利用状況は。
 「2020大会組織委員会、都外郭団体を合わせ7団体も活用中で、『勝負に勝つ』『商いの機会』の両方の意味がある。ユーザー登録は2万4000社超に増えている。今後、具体的な調達案件が出てくる。サイトを改良したり発注案件そのものの掘り起こしやBツーB(企業間)の受発注取引も活性化し、より多くの商談につなげたい」

 ―中小企業の商機アップにつながる次の一手、支援については。
 「例えばロボットは日本の十八番(おはこ)。労働力不足を補うためにニーズはさらに高まる産業だ。東京都立産業技術研究センターは、ロボット技術の実用化や事業化の支援を強化していく。都庁では2月下旬まで5体のロボットを実証実験中だ。サイバーセキュリティー分野では、ガイドブックやコールセンターも設けているほか、都のアクセラレータプログラムに参加する仏企業と連携しサイバーセキュリティーを普及させる。海外企業が活躍することが国内企業への刺激になってくると思う」

 ―人材不足問題にどう取り組みますか。
 「時差Bizなど働き方改革を進めている。東京商工会議所と、企業における採用や離職者の防止など人材確保につながる働き方改革推進協定も結んだ。テレワークの推進や家庭と仕事の両立支援に取り組む。モノづくり企業の魅力に気付いてもらうため、若者のインターンシップ(就業体験)受け入れも促進中だ。奨励金の拡充や専門コンサルティング支援をして企業側の負担軽減と採用力強化を支援する」

 ―女性ベンチャーに期待することとは。
 「素晴らしい切り口、情熱を持った女性がたくさんいることに、私自身が励まされた気がする。世界を舞台に成功のお手伝いをすることは、日本の女性も都も元気になり、世界への発信になる」
(聞き手=大塚久美)
日刊工業新聞2018年1月4日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
小池都政2年目。限られた時間の中で、懸案だった市場移転問題も前進をみた。現在編成中の18年度東京都予算では、都民から募った事業提案を実行する斬新(ざんしん)な施策がいよいよ始まる。何でも瞬時に解決できる手品師はどこにもいない。今は都議会も知恵を出し、2020大会成功に向けて着実に歩を進めていくことが大事だ。 (日刊工業新聞 東京支社編集部 大塚久美)

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