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「妻は専業主婦が理想」と考える男性が最も多い都道府県は?

「共働きが理想」を支持する都道府県は意外な結果に
  ニッセイ基礎研究所の天野馨南子研究員のレポートによると、「夫は仕事、妻は家庭」が理想と考える男性の全国平均は44・4%だった。全国平均より割合が高いエリアは、47都道府県中21エリアあった。全国平均より高いエリアは簡潔にいえば「専業主婦が理想」と考える男性が多い地域だ。

 1位は福岡県(51・9%)、2位は山口県(50・4%)、3位は奈良県(50・3%)、4位は三重県(49・8%)、5位は愛知県(49・5%)となった。

 上位10エリアのうち9エリアが西日本に集中していた。レポートでは西日本には伝統的性別役割意識の強い男性が多いようだと指摘している。

 結婚や出産後も働きたい女性にとっては、このランキングを反対からながめた「割合が少ない順」が参考になるが、興味深い結果となっている。岩手県が最も少なく35・9%、富山県38・4%、長野県38・7%、秋田県、沖縄県が38・8%と続いた。東北6県のうち、東北3県が上位10エリア入っており、20位内には4県が入っている。「都会の男性のほうが、結婚後も女性が働くことに理解がありそう」というのは幻想にすぎないことがわかるだろう。

 実際、「専業主婦が理想」ランキングで愛知県は前述の通り5位に入っており、大阪府も14位に位置している。神奈川県、兵庫県、京都府、広島県など、大都市圏では北海道・埼玉県を除き、全国平均よりも専業主婦を理想とする男性割合が軒並み高い。

 天野研究員は、レポートの結語として、「思い込み」であまり目的に合わない行動をしていないか、「行動の根拠となり得るデータをもとに」考えることの重要性を説いている。
  
ニュースイッチオリジナル
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
世帯所得と相関性がどこまであるかも気になるところ

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